AS-H1の航続距離はペイロードなしだと250キロ、10キロ積載した状態で120キロは自動飛行する。
ドローンの運用で重要となるのが通信機能だ。エアロセンスでは、機体との通信を確実に、これまで複数の通信手段を併用した方法で技術を蓄積してきた。AS-H1には、通信を含め、安全のためのノウハウが複数投入されている。
VTOL機の飛行で注意すべきなのは、進行方向の前方に障害物を発見した場合だ。AS-H1には、機体内に前方250メートル先まで探知可能なレーダーを搭載している。危険を検知すると、その場で緊急ホバリングする。
他の特徴では、センサー類やフライトコントローラーを二重化している点がある。特にフライトコントローラーは新しく設計し、通常時に稼働するプライマリーコントローラーと、問題が発生したときに処理を引き継ぐセカンダリーコントローラー、それらをモニタリングするヘルスモニタリングコントローラーを装備している。そうした万一のときのバックアップを考慮した設計思想は、電源にも適用し、4つのバッテリーによる冗長性と安全性を確保した。
AS-H1は、国土交通省に対して「第一種形式認証」の申請を完了した。今後は審査が進むが、エアロセンスは実証実験のパートナーやペイロードを開発する機体メーカー各社からの問い合わせや相談を待っているという。
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