大成建設は、建設現場の施工管理を支援する統合プラットフォーム「T-iDigital Field」に山岳トンネル掘削作業の進捗状況に応じて複数の工事設備を自動制御する機能を追加した。施工中の現場に導入し、電力消費量を約48%、CO2排出量換算で月間約17トン相当削減できることを確認した。
大成建設は2025年6月23日、建設現場の施工管理を支援する統合プラットフォーム「T-iDigital Field」に、山岳トンネル掘削作業の進捗状況に応じて換気設備やベルトコンベヤーなど複数の工事設備を自動制御する機能を追加したと発表した。各設備や機械の運転を最適化することで施工に伴う電力消費量とCO2排出量削減を実現する。
山岳トンネル工事では、掘削サイクルに応じて粉じんの発生量が変化する。このため、切羽後方で稼働する送風機や集じん機などの換気設備を最適に運転する必要がある。また、ずり出しをベルトコンベヤーで行う現場では、各設備の稼働が一時的に集中するタイミングで電力使用量が急増し、契約電力量を超過するリスクがあった。新機能の活用により、坑内の粉じん濃度の変化に応じた換気設備の風量調整や現場全体の適切な電力使用量管理が可能になる。
大成建設は新機能を施工中の山岳トンネル現場に導入し、検証を行った。換気設備の稼働実績を未導入現場と比較した結果、電力消費量が約48%削減できることを確認。これはCO2排出量換算で月間約17トンに相当する。
また、掘削サイクルの進捗に応じて電力負荷が大きい複数の工事設備を連携させ、自動で運転制御することで、工事全体の電力消費量を適切に管理し、契約電力量超過を未然に防止できることが分かった。
大成建設は今後、T-iDigital Fieldに搭載した各種施工支援アプリケーションなどから収集、蓄積された施工データと分析結果をもとに、設備/機械の運転制御の最適化を図り、現場の効率化と生産性向上を目指す。
(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。
災害対応:キャンピングカーを大成建設が災害復旧拠点に活用 ドローンや衛星通信を搭載
施工管理:工事進捗をリアルタイムに共有する歩掛記録アプリを開発、「T-iDigital Field」機能拡張で 大成建設
製品動向:複数の3D-LiDARを連携、掘削土量を自動計測 大成建設が開発
ICT:クラウドで遠隔地から建設現場の安全を確認・検証・改善するアプリを開発、大成建設
ICT:T-iDigital Fieldの施工と安全の管理機能を拡張、大成建設
デジタルツイン:「T-iDigital Field」にデジタルツインで建機の接触事故を防ぐ機能を搭載、大成建設Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10