羽田空港の第2ターミナル北側サテライトと本館を結ぶ接続施設の整備が完了し、2025年3月19日から供用を開始する。移動支援の新サービスとして、複数人乗りの自動走行モビリティ「iino」を導入する。
日本空港ビルデングは2025年3月10日、東京国際空港(羽田空港)の第2ターミナル北側サテライトと本館を結ぶ接続施設の整備が完了したと発表した。新施設は3月19日から供用を開始する。
新施設の面積は約2万1000平方メートル、地上3階建て。北側サテライトへの移動はこれまで専用バスの利用が必要だったが、供用開始後は徒歩で移動できるようになる。また、ターミナルから直接航空機に搭乗できる固定搭乗橋3カ所(50〜52番)を新設。50〜51番は小型機を2機駐機できるマルチスポットで、最大5スポットでの使用が可能となり、旅客動線の最適化や定時運航率の向上が期待される。
設計監理は、梓・松田平田 東京国際空港第2旅客ターミナル増改築工事設計監理JVが担当。技術アドバイザーは三菱地所設計、施工は大成建設が手掛けた。
移動支援の新サービスとして、ゲキダンイイノが開発した複数人乗りの自動走行モビリティ「iino(イイノ)」を導入する。歩く速さで自動走行し、センサーによる衝突防止機能で一般歩行者の流れを妨げることなく移動する。運用開始時は時速2.5キロで、搭乗口52番付近〜47番までを走行する。定員は最大6人、運用時間は午前8時〜午後8時を予定しており、無料で利用できる。
導入に先立ち、36の企業/団体/大学が連携し、空港課題の解決や未来の羽田空港の実現を目指す研究開発の新拠点「terminal.0 HANEDA」で実証実験を実施。実用性などを検証した。日本空港ビルデングは、iinoの活用を通じて空港での移動をより便利で快適にし、新たな体験価値の創出を図るとしている。
サステナビリティ推進の観点からは、3階到着動線のガラス面に建材一体型太陽光発電ガラス「サンジュール」を導入した。太陽光セルを複層ガラスに挟みこんだ製品で、太陽光パネルの出力は221kW、発電容量は73.73MWh。
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