三井不動産と鹿島建設は、東京都中央区日本橋一丁目で開発中のオフィスビル「日本橋本町M-SQUARE」新築工事に、神戸製鋼所の低CO2高炉鋼材「Kobenable Steel」を採用する。
三井不動産、鹿島建設、神戸製鋼所は2025年2月25日、神戸製鋼所の低CO2高炉鋼材「Kobenable Steel」を、東京都中央区日本橋一丁目で開発中のオフィスビル「日本橋本町M-SQUARE」新築工事に採用すると発表した。従来の鉄骨を使用した場合と比較して、建設時のCO2排出量約800トン(工事によるCO2排出量の約5.4%)を削減できる見込みだ。
カーボンニュートラル実現に向けて、建材由来のCO2排出量削減が課題となっている。ビル建設に使用される鉄骨についても、製造時のCO2排出量が少ない製品への需要が高まっている。
神戸製鋼は、鉄鉱石の一部を既に還元済みの鉄鋼原料「HBI(直接還元鉄)」に置き換えることで使用するコークスを減らし、高炉でのCO2排出の約25%削減することに成功した。Kobenable Steelはこの技術を活用した低CO2製品だ。
今回のプロジェクトではCO2排出削減量を証書化し、一部の鉄鋼製品に割り当ててCO2排出原単位の低い鉄鋼製品と見なす「マスバランス方式」を採用。製造時のCO2排出量を100%削減した「Kobenable Premier」を鉄骨の一部に採用する。
日本橋本町M-SQUAREは、S造12階建てで、敷地面積約1433平方メートル、延べ床面積約1万4205平方メートル。設計・施工は鹿島建設が担当する。
東京メトロ/JRの4駅6路線が利用可能で、羽田空港や成田空港へのダイレクトアクセスも可能な立地にある。2024年6月に着工し、2025年11月の竣工を予定している。環境に配慮したオフィスビルとしてZEB Ready、DBJ Green Building認証(プラン認証)、CASBEE-Aランク(自己評価)の取得を目指している。
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