日立建機は、運転席からのスイッチ操作だけでフロント部分を交換できる中型油圧ショベルマルチブーム仕様機「KMC400P-7」の受注を国内で開始する。
日立建機は2025年3月から、国内で中型油圧ショベルマルチブーム仕様機「KMC400P-7」(最大運転質量4万7600キロ)の受注を開始する。運転席からのスイッチ操作だけで、数分でフロント部分(ブーム/アーム)を交換でき、人手を介さず迅速に複数の仕様に変更可能だ。建設/解体現場の作業を効率化し、安全性/生産性を向上させる。
KMC400P-7は、日立建機と欧州代理店Kiesel子会社が共同出資したドイツの持分法適用会社KTEGが開発し、欧州では2021年9月から欧州で販売中だ。国内の再開発需要を見込み、2024年5月発売のアタッチメント着脱システム「P-Line(ピーライン)」に続く、施工現場のプロセスを最適化するソリューションとして日本市場向に投入する。
KMC400P-7は油圧配管の着脱を自動で行える「完全油圧式クイックカプラ」と同じ機構を採用し、1台で解体作業から廃棄物の破砕など幅広い用途に対応。作業負荷や装着するフロントに合わせてクローラー幅を拡縮できるため、安定した車体姿勢で作業が行える。
さらに、ブームシリンダーを3本仕様とし、同クラス機と比較してブームリフト力を強化した。アタッチメントを素早く交換する装置「クイックヒッチ」を装着すれば、フロントだけでなくアタッチメントの交換作業も自動化できる。運転室は最大30度まで上方に傾けられ、高い位置での作業も快適に行える。
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