シャープは、自社のLEO衛星通信アンテナと古野電気の建設現場向けWi-Fiシステムを連携させ、建設DX向け衛星通信ソリューションを共同開発する。
シャープは2024年12月10日、古野電気とのLEO/MEO衛星通信アンテナ開発における協業の範囲を建設分野にも拡大すると発表した。地下や高層階、トンネル内などモバイルデータ通信が困難な建設現場での高速大容量の通信環境構築を実現し、建設現場のDXを推進する。
シャープは、スマートフォンの設計で培った小型/軽量化技術や通信技術を活用し、小型かつ軽量なLEO/MEO衛星通信アンテナの開発を進めている。2024年9月には、船舶向け機器開発で豊富な経験やノウハウを有する古野電気と協業を開始し、船舶での利用に適した衛星アンテナの早期実用化に向けた開発を加速させている。
両社は今回、協業範囲を建設分野に拡大することで合意した。これに基づき、シャープが開発するLEO衛星通信アンテナと古野電気の建設現場向けWi-Fiシステムを連携させた建設DX向け衛星通信ソリューションの共同開発に着手する。新たなソリューションの実現により、地下や高層階、トンネル内などモバイルデータ通信が困難な建設現場における高品質で高速大容量のネットワーク環境の構築に加え、工事の進捗に合わせたネットワーク構築エリアの柔軟な変更が可能になるという。
今後は早期実用化に向けて開発を推進し、緊急時の迅速な連絡や効率的かつ高度な施工管理、遠隔監視など、建設現場のDX促進につなげていく。
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