THIRDのAI自動見積査定システムが、清和綜合建物で所有物件の修繕工事に関する価格査定業務に導入された。
不動産/建築業界向けDXサービスを展開するTHIRDは2024年10月3日、AI自動見積査定システム「工事ロイド」が、不動産賃貸の清和綜合建物に導入されたと発表した。清和綜合建物ではオフィスビルなどの所有物件の投資/修繕工事の際に工事ロイドを活用し、査定業務の効率化を図った。
工事ロイドは、AI(人工知能)を活用し、工事の適正価格を査定するソフトウェア。最新の部材卸値を常時更新し、73万超の型番を網羅したデータベースに基づき、工事の見積もりを1行ずつ解析して査定を行う。見積データの自動Excel変換機能や部材単価の自動算定機能などにより、入力作業や単価の検索、調査時間を大幅に短縮できる。査定金額内で工事を発注できる事業者の手配も可能だ。
清和綜合建物では従来、投資/修繕工事の見積価格の査定について、Excelを使った見積書内容の手入力や部材ごとの単価を調べるためのWeb検索、発注先への確認など、事前準備や査定作業自体に多くの工数を要していた。また、作業は特定の技術者が専任しており、査定技術の伝承などの課題も抱えていた。工事ロイド導入により、25件の見積査定業務で約10時間の時間短縮が実現した。
清和綜合建物では、工事ロイドの活用により、データ管理のさらなる効率化や、担当者不在時の代替者による見積書査定などの業務互換性の向上につながると期待を寄せている。
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