構造計画研究所は10月11日から、独スタートアップ企業NavVisが開発したハンディ型3Dレーザースキャナー「NavVis MLX」の国内販売を開始する。初期導入費用は税別で655万円から。
構造計画研究所は2024年9月11日、独スタートアップ企業NavVisが開発したハンディ型3Dレーザースキャナー「NavVis MLX(ナビビズ エムエルエックス)」の国内販売とサポートを開始すると発表した。販売開始は2024年10月11日を予定している。初期導入費用は税別で655万円から。
ハンディ型3Dレーザースキャナーは、小型で持ち運びやすく狭所や高所の計測に適している一方、据え置き型やウェアラブル型と比較して、点群データの品質や操作性の面で課題があった。
構造計画研究所は2020年から、広大かつ複雑な現場を短時間で高品質に計測するウェアラブル型計測デバイス「NavVis VLX」を取り扱っている。新たに販売するNavVis MLXは、NavVis VLXの計測スピードと高いデータ品質を維持しながら、コンパクトかつ長時間使用しても疲れにくい構造で高い操作性を実現する。
NavVis MLXは、レーザースキャナーを使用して自己位置の推定と環境地図の作成を同時に行うLiDAR SLAMに加え、カメラ画像から自己位置を推定する「ビジュアルオドメトリ」により強化したSLAMソフトを搭載。従来のハンディ型3Dレーザースキャナーよりも高品質で、NavVis VLXと遜色ない点群データを取得できる。
また、4台のカメラで高解像度なパノラマ画像を記録。撮影姿勢により270度モードと360度モードを自動で切り替え、ストリートビューライクな映像の生成と点群データへの鮮明な色付けが行える。スキャナー本体をハーネスで体に固定できるため、腕にかかる負担を軽減し、長時間の計測でも疲れにくいのが特徴だ。本体はフラットなデザインで水平な場所に寝かせて置ける他、ケースはリュックサック型で電車や自転車でも容易に持ち運べる。
NavVis VLXの操作性も踏襲し、計測中に基準点を記録できる他、組み込み式ディスプレイにより計測状況をリアルタイムに確認可能だ。
狭い空間や高所向けのNavVis MLXと広い現場を短時間で計測できるNavVis VLXを組み合わせ、WebビュワーNavVis IVIONを活用することで、多様な現場を手軽に3D化できるようになる。また、NavVis VLXで計測済みのエリアのうち、改修した部分だけをNavVis MLXで再スキャンしてデータ更新も可能だ。構造計画研究所では、現場3D化の支援を通じて、維持保全業務など現場の生産性向上に貢献していく。
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