大和ハウス工業は埼玉県南埼玉郡宮代町で、コールドチェーン(低温物流)を支える3温度帯(常温、冷蔵、冷凍)の設備を有する物流施設「DPL久喜宮代II」を開発する。2027年度の施設稼働後は、イオンネクストのネットスーパー「Green Beans」の専用施設となるコトが決定している。
大和ハウス工業は2024年9月2日、埼玉県南埼玉郡宮代町で3温度帯(常温、冷蔵、冷凍)の設備を備える物流施設「DPL久喜宮代II」の建設に着工した。施設の規模は、地上3階建て延べ床面積5万8517.98平方メートルで、2026年5月29日の完成を予定している。
大和ハウス工業は、テナント企業のニーズに合わせた物流施設の開発を行い、これまで25棟の3温度帯の設備を有する物流施設を開発してきた。
今回、開発するDPL久喜宮代IIは、自社で設計・施工を手掛ける物流施設となる。構造には、ロボットや物流業務を効率化する作業機械のマテハン機器を設置できるように床の耐荷重性や強度を高めるフラットスラブ構造を採用し、設備に合わせて柱スパンや天井高を大きく確保することで、施設全体の機械化や自動化に対応する。
また、施設内の空気を除湿循環させる空調システム「デシカント空調」を採用し、適切な温湿度を均一に保ち、庫内の結露発生を抑制する。BCP対策でも、約2日分を賄(まかな)う非常用の自家発電設備を設ける。
計画地は埼玉県南埼玉郡宮代町和戸横町2丁目1〜2番で、立地面では東北自動車道「久喜インターチェンジ」や首都圏中央連絡自動車道(圏央道)「幸手インターチェンジ」にもアクセスしやすく、東京都心まで約60分と交通利便性の高い場所に位置している。JR東北本線東武伊勢崎線「久喜」駅から約1.7キロと、施設内で働く従業員の通勤利便性にも優れる。自動車通勤の従業員や配送用車両のために、約800台を収容する駐車場や洗車場も設置する。
DPL久喜宮代IIは、ネットスーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」を運営するイオンネクストの一棟全体での利用が決まっている。施設開業後は英Ocado Solutionsが開発したロボットやAIなどの先進テクノロジーを活用することで高効率な物流オペレーションを実現し、イオンネクスト最大の配送量を誇る施設となる見込み。
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