加藤製作所は、最新の排出ガス規制に適合した新エンジン搭載の50トン吊りラフテレーンクレーン「SL-500RfIII」を発売した。標準小売り価格は7900万円。新規標準装備として坂道発進補助装置を搭載した。
加藤製作所は2024年6月18日、最新の排出ガス規制に適合した新エンジン搭載の50トン吊(つ)りラフテレーンクレーン「SL-500RfIII」を発売したと発表した。標準小売り価格は7900万円(税別、価格は装備などにより異なる)。
SL-500RfIIIには、欧州における移動式機械のエンジンに対する排出ガス規制(EU Stage V)に適合したカミンズ製エンジンを採用。国土交通省の「低騒音型建設機械」の指定を取得した他、一定の燃費基準を達成した建設機械に付与される「2020年燃費基準達成建設機械」の認定を取得予定だ。また、クレーン作業燃費向上のため、クレーン操作時のエンジン最大回転数を抑える「ECOスイッチ」や、クレーン作業待機時に油圧ポンプ吐出量を最小限に制御する「オートミニマムコントロール」を搭載する。
最大吊り上げ能力は50トン、最大ブーム長さは40メートルで、最大作業半径は37メートル、最大地上揚程は41.1メートル。ブーム伸縮モードは、作業状況に応じて選択できる、強度域性能に優れたモードAと、安定域性能に優れたモードBの2種類を用意した。
ジブの最大吊り上げ能力は4.2トン、最大ジブ長さは13.7メートル、最大作業半径40.1メートル、最大地上揚程54.8メートル。ジブの装着と格納作業の一部を車内操作で行える「EJIB」技術を搭載している。
また、安全機能として、超音波センサーによる障害物検知機能「クリアランスソナーシステム」を搭載する。操縦席には12.1インチの縦型大画面モニターを設置し、オペレーターが設定した複数の画像を表示する。キャリヤの前後左右に装着した6つのカメラの画像を合成して車両上面から俯瞰した画像も表示可能だ。さらに、カメラによる人検知時には、視覚的/聴覚的な警告で注意喚起する。新規標準装備として、ブレーキからアクセルに踏み替える際、ブレーキ制動を自動的に保持して坂道の発進を補助する装置を搭載した。
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