国土交通省は、建設施工現場の脱炭素に向けて電動建設機械の普及を図る「GX建設機械認定制度」の対象機種に、電動油圧ホイールクレーンを追加する。従来の認定対象だった電動油圧ショベル、電動ホイルローダーとあわせて、認定対象は3機種に拡大した。
国土交通省は2024年3月25日、建設施工現場の脱炭素に向けて電動建設機械の普及を図る「GX建設機械認定制度」の対象機種に、電動油圧ホイールクレーンを追加すると発表した。
国交省は2023年10月、建設施工時のCO2排出量の低減を目的としたGX建設機械認定制度を創設した。制度開始時の対象機種は、バッテリー式もしくは有線式の油圧ショベルまたはホイルローダーで、型式認定を受けた建機は機体に「認定ラベル」を貼ることができる。同年12月には4社15型式の電動ショベルが初回認定を受け、2024年1月には認定建機を直轄工事の現場に初めて導入した。
GX建機認定制度は現在、電力消費量(電費)基準を設けない暫定規程で運用しているが、2030年頃をめどに、電費基準を設定した恒久規程にする方針だ。試験には日本建設機械施工協会規格(JCMAS、ジャクマス)を採用する。制度の創設当初は、2023年9月時点でJCMASに試験方法が定められていた油圧ショベルとホイールローダーを認定対象とした。ホールクレーンについては、2023年12月、JCMASに「ラフテレーンクレーン」の電費試験方法が追加されたことから、今回、認定対象に追加した。
なお、GX建機認定の申請は国交省で随時受け付けている。
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