建設業では、建設技術者の高齢化は深刻な状況にある。建設技術者として就業している人を年齢層別に調べると、2000年に3.3%だった65歳以上のシニア層の占める割合は、2020年には16.8%にまで、20年間で大きく上昇している。
同時に、若手や中堅層の就業者も減っている。建設技術者として就業している34歳以下の占める割合は、2000年の約3割から、2020年には2割弱まで低下。44歳以下でみても、2000年の6割弱から、2020年には4割弱まで落ち込んでいる(図表3)。
経験や知識が豊富な65歳以上の建設技術者が5年以内に退職すると仮定すると、就業者の2割近くが5年以内に減少することになり、シニア層の継続活用は一層重要になる。
こうした状況を受け、建設各社は、女性や海外人材活用を進めている。建設技術者として就業している人のうち、女性の占める比率は、2000年の3.4%から、2020年は9.0%に上昇(図表4)。技術者を含む「技術/人文知識/国際業務」の在留資格を持って、建設業で就業いている海外出身者は、2017年から2022年にかけて3倍以上に増加している。
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