国土交通省は、土工構造物点検と防災点検に活用できる7つの画像計測技術をまとめた「点検支援技術性能カタログ」を策定した。
国土交通省は2023年11月17日、道路土工構造物点検と防災点検に活用可能な点検支援技術の「性能カタログ」「性能確認シート」を新たに策定したと発表した。携帯型計測器やドローンなどを利用して点検を効率化できる、7つの画像計測技術を掲載している。
国土交通省は道路構造物点検の効率化、高度化を目的に、点検に活用可能な技術をまとめた「点検支援技術性能カタログ」を策定している。カタログは同省が技術公募し、国管理施設などで仕様確認を行った技術をまとめ、スペックなどの項目を横並びで整理するとともに、性能確認シートで実証実験フィールドで点検業者や事務局が実在を確認した変状などの「真値」と、応募者から提出された実証実験の結果を比較して示している。
今回カタログに掲載されたのは次の7つの技術だ。
土工構造物点検と防災点検は、土工構造物の安全性の向上や効率的な維持修繕を図ること、 道路災害を未然に防止することなどを目的に実施する。点検の方法は、近接目視や目視が基本だ。
土工構造物は鋼材や石材、無筋/鉄筋コンクリートなど形態が多様で、自然斜面では地山条件がそれぞれ異なる。さまざまな要因が作用する実務条件下で、点検/診断実施者には、効率的な点検に加え、周辺斜面の状況も踏まえて危険度/安定性の判断を行う技術が求められる。
今回策定した性能カタログは、こうした土工構造物点検、防災点検の特異性に配慮し整理した。
国土交通省では定期点検の高度化と効率化促進を目的に、直轄国道の定期点検のうち、2022年度からは橋梁とトンネルの一部項目で点検支援技術の活用を原則化。2023年度からはこれを舗装の定期点検にも拡大した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.