福井コンピュータアーキテクトは、リノベーション業務に特化したアプリ「りのべっち」を無償で提供している。iOS/iPadOSのLiDARを用いた3Dスキャン機能を備え、部屋の壁線をスキャニングしていくだけで、寸法情報を持つ3Dモデルと間取り図が自動生成される。
福井コンピュータアーキテクトは、リノベーション業務を省力化するiPad/iPhoneアプリ「りのべっち」を2023年9月25日にリリースした。
建設業の働き方改革が注目される中、さまざまな業務で労働時間短縮に向けた取り組みが求められている。りのべっちは、リノベーションの現況調査で、現況図作成や現況写真撮影などを直感的に行って大幅な省力化を実現し、3D建築CADシステム「ARCHITREND ZERO」とのデータ相互連携も可能で、リノベーション業務のモバイルワークを実現する。
りのべっちは、iPad/iPhoneアプリならではの携帯性があるため、社内外を問わずさまざまなシチュエーションで活用が見込める。営業マンや設計スタッフ、施主まで含めたステークホルダーが使うことで、現況調査だけでなく、初期プランニングやコーディネートの省力化、施主への提案や関係者間のコミュニケーション促進につながる。
現況調査の業務フローに沿った直感性と利便性では、線を引きながら部屋や部材を入力したり、手描き文字を認識して部屋名を設定したりなど、あたかも紙に手描きしているような直感的な操作で、マニュアルなしでもすぐに使えるのが利点。入力プランを瞬時に3Dモデル化して、形状や面積の確認、現場写真やカタログ画像を図面に並べてレイアウトするな度にも応じる。
現況図や3Dモデルをまとめて、調査報告書としてのPDF出力にも対応し、SNSで共有するなどで施主へ速やかに提示できる。
さらに、LiDARによる3Dスキャン機能も搭載。デバイスをかざして部屋の壁線をスキャンしていくだけで、寸法情報を持った部屋全体の3Dモデルと間取り図が自動生成され、計測や作図の手間削減となる※3Dスキャン機能はiOS/iPadOS16以降のデバイスのみ対応。
また、下図取り込み機能は、既存建物の図面(PDF、写真、紙)を下図データとして取り込み、寸法を設定して縮尺を持たせることで、下図を参照しながらトレースしてスピーディーかつ正確に現況図が作成できる。
他にも、2023年10月に実装するCADソフトのARCHITREND ZEROや3Dカタログ.comとの連携では、りのべっちで作成したプランデータをクラウドの「ARCHITREND Drive」にアップロードすれば、ARCHITREND ZERO用CADデータに自動変換される。そのデータをもとに、フォトリアルパースや積算/見積などに展開して、現況調査からリノベーション設計までのスムーズな業務フローが実現する。
逆に、ARCHITREND ZEROデータをりのべっちでも読み込めるので、OB客などのリノベーション提案にも役立つ。なお、データ連携には、最新バージョンのARCHITREND ZERO Ver.10とリノベーションオプション、3Dカタログ.com有料サービス契約(B会員)が必要となる。
さらに、りのべっち上で3Dカタログ.comサイトを呼出し、壁材や床材、建具や住設機器などの実建材コンテンツを、りのべっちの3Dモデルに反映させてリアルな建材イメージを表現した建材コーディネートにも使える。
りのべっちの提供形態は、App Storeで無償公開している。動作環境は、iPad Pro(第1世代以降)/iPad Air(第3世代以降)/iPad(第6世代以降)/iPad mini(第5世代以降)/iPhone 8シリーズ/SE(第2世代以降)/Xシリーズ/11シリーズ/12シリーズ/13シリーズ/14シリーズで、対応OSはiOS/iPadOS 15/16。
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