福井コンピュータアーキテクトの建築CADソフトウェア「ARCHITREND ZERO」が、新バージョンにアップデートした。Ver.10は、今後のリノベーション需要を見込んだワンストップの業務効率化オプションに加え、省エネやフォトリアルのパース作成といった機能強化も図っている。
福井コンピュータアーキテクトは、最新版の3D建築CADシステム「ARCHITREND ZERO Ver.10」を2023年10月18日にリリースする。
ARCHITREND ZEROの新オプション「リノベーション」は、現地調査から、現況図、計画図、パースの作成、耐震診断まででデータがシームレスに連携し、リノベーション業務をワンストップでアシストする。現況調査アプリ「りのべっち」の図面や写真データなどをクラウド経由で取り込めるので、現況調査から、水廻りや増改築、耐震診断までの業務効率化を実現する。
さらに、リノベーション前後の図面やパースも、ワンクリックで現況図のBeforeと計画図のAfterを比較表示し、プラン確認や施主への提案でも理解が得やすくなった。
耐震診断では、新たに一般診断法を内包し、日本建築防災協会「木造住宅耐震診断プログラム評価」を取得する予定。
作業指示一括自動コマンドでは、解体や新設などの作業指示を図面に自動登録し、図面間のデータ相違部分が一目で分かり、指示漏れなどのミスを軽減する。
2025年の省エネの適合義務化を見据え、「ARCHITREND 省エネナビ」も大幅にブラッシュアップ。コスト比較シミュレーションや省エネ説明時に有効な提案書の作成など施主向けのプレゼンテーション機能を拡充し、今後の申請計算や手続きといった省エネ業務の省力化につながる。具体的には、平面図の外皮チェック機能から、建築研究所のWebサイト「エネルギー消費性能計算プログラム」を起動せずに、省エネナビを直接起動してフレキシブルに省エネナビからダイレクトに計算書のPDF出力に対応する。
ARCHITREND ZEROのオプションでCG制作の「ARCHITREND V-style」は、パースモニターからの直接起動や明るさの自動調整、太陽光や部品光源の陰影/凹凸表現の拡張などで、ワンランク上のフォトリアルパースがより手軽に作成可能になる。高品質HDRI背景も10種類以上追加し、空のみの背景でさまざまなシーンで利用が想定される。
また、ユーザーの要望に応える形で、ファミリークローゼットやシューズクロークなど収納設計、エクステリアの重点的な改善、表現の改善(部品単位の表示切替)、図面印刷の図枠登録面数を500面に拡張などの改善を図った。
ARCHITREND ZERO Ver.10の価格は、ZERO基本構成で90万円〜(平面図、天井伏図、屋根伏図、配置図、立面図、ARCHITREND Manager)、新規オプションのリノベーションは25万円でオプション動作にはZERO基本構成が必要(いずれも税別)。
福井コンピュータアーキテクトでは、ARCHITREND ZERO Ver.10リリースに合わせ、公式Webサイトに「ARCHITREND ZEROではじめるリノベーション!」と題して、リノベーションに関するナレッジ動画やARCHITREND ZEROの便利機能、セミナー情報、お役立ちコンテンツなどを掲載したポータルサイトを開設する。リノベーション業務に取り組もうとされるユーザーに有益な情報を提供していくとしている。
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