大成建設は、同社の提案が世田谷区が実施する「世田谷区公共建築物ZEB指針等策定支援業務委託」の公募型プロポーザルに採択されたことを公表した。
大成建設は、世田谷区が実施する「世田谷区公共建築物ZEB指針等策定支援業務委託」の公募型プロポーザルに、これまで培ってきたZEB化に関する知見を基盤とした提案で参加した結果、採択が決定し、世田谷区と委託契約を締結して、支援事業を開始したことを2022年9月26日に発表した。
2021年10月に政府が公表した「第6次エネルギー基本計画」では、「2050年に住宅・建築物のストック平均でZEH・ZEB基準レベルの省エネルギー性能が確保されていることを目指す」と示した。これを受け、新築工事だけでなく、既存建築物の改修工事によるZEB化推進を図ることがカーボンニュートラル達成のために重要な取り組みとされている。
上記のように、国内でZEB導入の機運が高まる中、大成建設でも2014年からオフィスビルや庁舎を中心にZEBを実現した建築物を建設し、ZEBの普及拡大に努めてきた。さらに、2050年の目標に向けて既存建物をリニューアルすることによるZEB化(グリーン・リニューアルZEB)にも取り組んでいる。
加えて、大成建設が培ってきたZEBに関する知識と経験が、公共建築物におけるZEBの達成に取り組む世田谷区の趣旨に沿うと想定し、世田谷区公共建築物ZEB指針等策定支援業務委託のプロポーザルに応募して、審査の結果、同社の提案が採択された。
今回の業務では、世田谷区における公共建築物の新築や改築、改修で、ZEBの実現に向けた建物の仕様と課題の検証、建築費・維持管理費のコストとZEB化に伴い増加するメンテナンス項目、費用の比較などを行い、世田谷区が取り組むべき方向性を示すための指針と基準をとりまとめる。
また、改修を実施する場合は、ZEBの実現に必要な改修が困難とされる建物も想定されるため、改修の内容に応じた省エネの検証も行い、ZEBだけでなく、既存建築物における省エネ改修の指針についても併せて総括する。
具体的には、2022年度に、公共建築物のZEB検証調査、指針案の策定業務、公共建築物におけるCO2削減率算出、創エネの種類など調査、報告、その他設計留意事項のまとめを実施する見込みだ。
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