パナソニック エレクトリックワークス社は、大阪府大阪市の大阪府庁舎で、同社と大阪府の「ZEB化推進施策連携協定」を2022年9月26日に締結した。ZEB化推進施策連携協定では、温室効果ガス排出量ゼロの実現を目指して、「ZEB化改修の可能性調査」「ZEB化手法の検討」「ZEB化の認知度向上および理解促進」「その他、協定の目的に資する事業」を行い、大阪府が所管する施設のZEB化を進めていく。
パナソニック エレクトリックワークス(EW)社は、大阪府大阪市の大阪府庁舎で、同社と大阪府の「ZEB化推進施策連携協定」締結に関する記者発表会を2022年9月26日に開いた。
会場では、大阪府 副知事 田中清剛氏や脱炭素・エネルギー政策課長 水田克史氏、パナソニック EW社 副社長 マーケティング本部 本部長 稲継哲章氏、同社 電材営業開発グループ 小西豊樹氏が、ZEB化推進施策連携協定について説明した。
大阪府の田中氏は、「大阪府では、2050年にCO2排出量を実質ゼロにすることを表明している。府内におけるCO2排出量の内訳に関して、全体の約30%が住宅やオフィスから排出されている状態だ。こういった状況を踏まえて、大阪府では、民間企業や自治体などが保有するビルのZEB化を推進している」と話す。
続けて、「一方、ZEB化推進施策連携協定では、ZEBプランナーのパナソニック EW社と連携し、互いが蓄積している知見を共有して、府内の建築物をZEB化する上で必要な調査と研究を進めていく。加えて、大阪府知事を本部長とする“おおさかカーボンニュートラル推進本部”内に、大阪府が保有する施設のZEB化を促進するためのワーキンググループ“府有施設ZEB化ワーキンググループ”も設立しており、現在、先進事例のリサーチ、研究、関係者へのヒアリングを行っている」とあいさつした。
大阪府の水田氏は、「大阪府では、策定した“大阪府地球温暖化対策実行計画”で、2030年度に府域の温室効果ガス排出量を2030年度比で40%削減することを目標に掲げており、CO2排出量の実質ゼロ実現に向け、省エネと省資源を図る取り組むを進めている。具体的には、2019年度における府域の温室効果ガス排出量は4284万トンで、計画の基準年度である2013年度と比べて温室効果ガスを23.8%削減した。加えて、大阪府に所属する府有施設ZEB化ワーキンググループでは、府有施設の建て替えなどでZEB化を推進する他、ZEB化によるコストメリットや課題整理、技術的な指針の作成、内装木質化などを用いた木材の利用促進などを調査と検討を行っている」と語った。
なお、2019年度は、大阪府で排出される温室効果ガスのうち40%が府有施設の利用で生じているため、庁舎をはじめとする府有施設のZEB化は、府内における温室効果ガスの低減につながるとされている。
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