三菱電機は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた活動の一環として国内で需要拡大が見込まれるZEBに対応する省エネ技術の研究と実証実験が行える場として、ZEB関連技術実証棟「SUSTIE」を開設した。
三菱電機が神奈川県鎌倉市大船で開発を進めていたZEB関連技術実証棟「SUSTIE」が2020年10月14日に竣工した。
同社は2020年10月16日にSUSTIEの視察会を開催。会場では、三菱電機 情報技術総合研究所所長 楠和浩氏と監視メディアシステム技術部長 浮穴朋興氏がSUSTIEの概要を紹介した。
三菱電機の楠氏は、「三菱電機は現在、ZEBプランナーとして、ZEB設備のコンサルティングやBEMS、運用・保守をワンストップソリューションとして提供するサービス“ZEB+”を展開している。ZEB+の技術を実践的に検証する場として、SUSTIEを開発した」と述べた。
次に登壇した三菱電機の浮穴氏はSUSTIEの施設概要について説明した。SUSTIEは、S造4階建てで、延べ床面積は約6460平方メートル。所在地は神奈川県鎌倉市大船5丁目で1番1号、建築面積は約1950平方メートル。設計は三菱地所設計が担当し、施工は竹中工務店が担い、監修は早稲田大学 理工学術院 創造理工学部 建築学科 教授 田辺新一氏が務めた。
建物の2〜4階には、各フロアに3部屋ずつ実証オフィスを配置している。各実証オフィスのテーマは、2階の実証オフィス“Root”が対話で、従業員同士が会話しやすい環境を構築している。3階の“Leaf”はリラックスで、配置された掘りゴタツやソファなどに従業員が座り、くつろぎながら仕事ができる空間となっている。4階の実証オフィス“Sky”が集中で、仕事に没頭できる環境になっている。各実証オフィスでは、取り付けられた温湿度センサーなどで、室内の温度や湿度、CO2、ホルムアルデヒドの情報が収集され、見える化されている。
4階にはフィットネスルームやコタツを置いたミーティングスペースが配置されており、2階の北面には、ミーティングやプレゼンテーションが行えるスキップフロアが設けられている。スキップフロアに隣接する建物の南北面には大型の窓が取り付けられており、十分な採光と開放感のある空間を実現。1階には、健康食を提供する食堂や会議が開けるワーキングスペース「DOUKUTU」が配置されている。
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