24時間365日の計測で橋梁の危険な変位を見逃さない、パスコの遠隔監視サービスメンテナンス・レジリエンス TOKYO 2022(2/2 ページ)

» 2022年09月06日 12時17分 公開
[加藤泰朗BUILT]
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Infra Eyeは「毎日測る“体温計”のようなインフラ計測サービス」

 温度変化などによる日常的な変位の記録は、グラフで見える化するとともに、日常時の範囲やあらかじめ指定した閾(しきい)値を超えた変位を検知した場合は、即座にメールで知らせてくれる。パスコの担当者は「毎日測ることができる“体温計”のようなサービス」と、その特徴を語った。

PCなどの画面で、遠隔から遊間離隔の変位を日常的にモニタリングできる

 センサーの重さはわずかに400グラムと軽量。約5年間は交換が不要な電池で駆動するため、電源や配線の工事が要らず、設置場所を選ばない。

 計測したデータはLPWA(Low Power Wide Area:低消費電力で長距離通信を可能とする無線通信技術)でクラウドに送られ、遠隔地の事務所のPCなどからインターネットを介して確認できるため、巡回点検の負担軽減や維持管理に携わる職員の省人化が期待される。

サービスの特徴を紹介する展示パネル

 Infra Eyeは、センサーのレンタル、センサーの通信費、データ閲覧サービスなどから成る定額制サービスとして提供される予定だ。パスコの担当者は、「これまでにも構造物の変異など測るセンサーなどは販売されていたが、センサーの取り付けから運用までをオールインワンでできる点は、他にはない強みだ」と強調する。サービスの提供開始は、2023年4月を予定している。

ブースには対応可能なさまざまなタイプの橋梁の写真が展示されていた
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