建設現場での遠隔臨場は、現場と事務所で共有する映像の質に業務効率が左右されてしまうことが少なくない。ザクティの業務用ウェアラブルカメラ「CX-WEシリーズ」は、独自開発のブレ補正や水平画角維持の機能に加え、Full-HD/30fpsの高精細映像で、遠隔支援を強力にサポートする。
生産設備から社会インフラ、各種災害対策まで、「メンテナンス」「レジリエンス(リスク対応/危機管理能力)」に関する最新の製品・技術・サービスが一堂に会した「メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2022」(会期:2022年7月20〜22日、東京ビッグサイト 東展示棟)。複数の専門展のうち、「インフラ検査・維持管理展」で、三洋電機のデジタルデバイス開発/生産部門に端を発するXacti(ザクティ)は、映像と通信とを組み合わせた“遠隔臨場”を対象に、高精度のカメラシステムを提案した。
ザクティは、1976年に三洋電機の一部門として設立後、2013年には三洋電機グループから分離独立し、独自に事業を開始。20年以上に及ぶデジタルカメラ開発で培った製品設計と画像処理技術を生かして、数々のイメージングデバイス開発に携わってきた。
最近の動向では、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「安全安心なドローン基盤技術開発」事業でACSLやNTTドコモなどが参加し、官民共同で開発を進めてきた国産ドローン「SOTEN(蒼天)」には、ザクティが開発したジンバルカメラが採用されている。
展示ブース通路面で、胸像を左右に揺らしながらひときわ目につくデモンストレーションをしていたのは、業務用ウェアラブルカメラ「CX-WEシリーズ」。現場映像をリアルタイムで本部と遠隔地と共有することで、遠隔支援をサポートするソリューションだ。
出品製品は、ヘルメットに取り付ける頭部装着タイプ「CX-WE100/110」と、作業着のポケットにクリップする胸部装着タイプ「CX-WE300/310」の2種類。「遠隔支援カメラは、他にもいろいろと発売されているが、強力にブレ補正ができるのは当社製品の強み」とザクティ担当者が語るように、独自開発のスタビライザ「エクスタビライザ」を搭載しており、装着者がどのような体勢をとってもぶれることなく、水平画角を維持して映像を記録できる。
両製品とも、揺れ補正機能搭載カメラによる遠隔モニタリングシステムとして、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録されている。
本体の重さは、頭部装着タイプが約140グラム、胸部装着タイプが約170グラム(どちらもケーブル込み)と軽量で、装着時の煩わしさがない。両カメラともFull-HD/30fpsの高精細映像で出力が可能。防塵(ぼうじん)防水性能はIP65を備え、屋外など幅広い現場での使用に適している。
現場での操作もシンプルな設計となっている。あらかじめ、Live Viewerアプリ(「XactiViewer」か「XactiViewerPro」のいずれか)をインストールしたPCやタブレット、スマートフォンとカメラとを有線(USB Type-A)でつなぎ、アプリを起動するだけ。
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