BASIEでは、延べ床面積が500平方メートル以上のものを除く一般的な2階建て以下の木造住宅では義務付けられていない構造計算を行い、耐震等級は最高等級の3で設計する。
使用する工法には、テクノストラクチャーを採用し、梁には地震の揺れを吸収して軽減するテクノビームを活用する他、繰り返す地震にも効果を発揮する制震部材「テクノダンパー」を標準搭載することで、耐震性を高める。テクノダンパーは高層ビルにも採用される技術を応用して開発されたもので、地震の揺れを吸収し、30〜50%の振動を低減する。
省エネ性に関しては、ZEH基準以上の断熱性能を設け、熱の出入りが多い開口部は家全体の断熱性に大きく影響することから、ペアガラスの樹脂サッシを標準採用。樹脂サッシはオプションで断熱性が高く結露が発生しにくいトリプルガラスの選択も可能とする。また、快適な室温を保ちつつ換気するパナソニック製の「ダクト式第1種換気 熱交換型(熱交換気システム)」を標準搭載。熱交換気システムにより、換気の際に、空気の入れ替えと室温を制御して、エネルギーのロスを防ぐ。
間取りについては、オプションもしくは後付けで、全館空調システムや太陽光発電設備を取り付けられるプランを提案する。具体的には、全館空調システム用の機械室スペースを備えたプランを用意。機械室スペースは、設備を設置しない場合には、収納スペースとして使える。
横畠氏は、「BASIEでは、太陽光発電設備を設置できるように、屋根形状を片流れなどのシンプルな形状を選べるようにしている。加えて、建築時に太陽光発電システムを配置しない場合でも将来装着する可能性を考慮し、太陽光発電システムの荷重を加味して建物の構造計算を実施しておけば、後付けにも応じられる」と語った。
パナソニックでは、BASIEをリリースするに当たり、パナソニック ビルダーズ グループ加盟店向けに住宅の気密性を測れるサポートサービスを2021年11月に展開する。
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