賃貸住宅のZEHで“実績No.1”達成、入居者と施主がともに喜ぶ積水ハウスの「シャーメゾンZEH」ZEH(1/3 ページ)

2050年までの脱炭素社会の実現に向け、国内のさまざまな企業で具体的なアクションが求められているなか、ハウスメーカーの積水ハウスは環境に配慮した「住」のアプローチで、いち早くZEH対応の戸建て住宅を多数開発し、今では累計棟数で業界のトップランナーとなった。ここ数年は、賃貸住宅のZEH化にも乗り出し、2017〜2019年の契約戸数で業界最多を達成したという。

» 2021年02月26日 10時11分 公開
[石原忍BUILT]

 積水ハウスは2021年2月25日、社会全体での脱炭素の潮流を受け、住まいの新たな選択肢として、同社の賃貸住宅「シャーメゾン」を対象に、“ZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)”に適合した新ブランド「シャーメゾンZEH」を展開しており、2020年度の年間受注戸数が2976戸となったことで、第5次中期経営計画(2020〜2022年)で掲げた年間受注戸数2500戸に前倒しで到達したと発表した。同時に、2021年1月時点の累計受注戸数は3806戸に上り、賃貸住宅のZEHを手掛けるデベロッパーとして実績No.1となった。

 リリース当日には、埼玉県さいたま市大宮区天沼町で建設したシャーメゾンZEHの実物件を報道公開し、積水ハウスが提案する賃貸住宅でZEHを進める意図と省エネ及び創エネの導入設備を紹介した。

「住」のエシカルな新しい選択肢「賃貸ZEH」

 そもそもZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)の略で、省エネと創エネを組み合わせ、快適な室内環境を保ちながら、年間の1次エネルギー消費収支をゼロにすることを目指した住宅を指す。戸建住宅のZEHは2015年、マンションやアパートなどの集合住宅全体のZEH-M(ゼッチ・マンション)は2018年に定義が定められ、温暖化対策の柱として国も普及を進めている。なお、集合住宅については、「住棟単位」のZEH-Mと「住戸単位」のZEHで2通りの認定対象がある。

 ZEHのグレードは、再生可能エネルギーを含む1次エネルギー削減率に応じて、100%削減の『ZEH』、75%削減のNearly ZEH、50%削減のZEH Ready、20%削減のZEH Orientedの4種類。積水ハウスでは、分譲マンション「グランドメゾン」などでZEH-Mも進めつつ、とくに住戸単位でのZEH Ready以上の取得を賃貸住宅でのZEH施策と位置付け、注力している。

積水ハウス 常務執行役員 環境推進担当 石田建一氏 筆者撮影

 シャーメゾンZEHの見学会では、常務執行役員 環境推進担当 石田建一氏が脱炭素へのこれまでの取り組みとシャーメゾンZEHの特長を解説した。

 積水ハウスの企業ビジョンには、単なる高品質の家づくりだけに限らず、「わが家を世界一幸せな場所にする」という住まいづくりの理念も根底にある。実現には、住宅を取り巻く安全・安心、快適、健康の提供が不可欠で、そのための一つとして近年多発している暮らしを脅かす異常気象や災害への対策で、「住宅メーカーも温暖化防止のアクションをしていかねばならない」と石田氏は話す。

 これまでに積水ハウスは、1999年に「環境は未来からの借り物で、きれいにして返さなければ世代間で不公平が起きてしまう」ことを企業姿勢として明示した「環境未来計画」を公表。2008年に開催された洞爺湖サミットでは、近未来型住宅のモデルハウス「ゼロエミッションハウス」を建設し、サミットで政府が発表した2050年までにCO2排出を60〜80%削減する指針に合わせ、2050年までに住宅のライフサイクルでCO2排出をゼロにするという今で言う脱炭素宣言を他に先んじて打ち出した。

 その後、2009年の1990年比で50%以上のCO2排出削減を掲げる「グリーンファースト」、2013年にはより進化させたエネルギー収支ゼロの「グリーンファースト ゼロ」を標ぼうする戸建て住宅のZEH展開へと至り、2019年度のデータでは新築戸建ての87%がZEH住宅を占めるまでに増やし、累積では5万1793棟となり、累計約6300トンのCO2削減するまでにZEH事業を成長させた。

積水ハウスのZEH住宅を構成する要素 提供:積水ハウス
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