パナソニック アーキスケルトンデザインは、独自の耐震住宅工法「テクノストラクチャー」や省エネ設備を搭載した木造2階建て住宅「BASIE」を開発した。
パナソニックのハウジングシステム事業部に所属するパナソニック アーキスケルトンデザインは、全国のパナソニック ビルダーズ グループ※1加盟店を通して、独自の耐震住宅工法「テクノストラクチャー」を用いた木造2階建て住宅「BASIE(ベイシー)」を2021年10月26日に販売開始する。
発売に先立ち2021年9月17日にはオンラインで記者説明会を開いた。会場では、パナソニック アーキスケルトンデザイン テクノストラクチャー事業本部 住宅営業企画部 部長 村上匡史氏や企画課 横畠花氏が、テクノストラクチャーとBASIEを紹介した。
※1 パナソニック ビルダーズ グループ:パナソニックとパートナーシップ契約を締結し、テクノストラクチャー工法の建物を提供する地域の住宅会社と工務店のグループ
テクノストラクチャーは、パナソニック アーキスケルトンデザインが開発した木造住宅工法で、1995年7月に全国で発売された。特徴は木と鉄を使用した複合梁(はり)「テクノビーム」を採用している点や建てる前に構造計算を行っている点。テクノビームは、梁の一部に軽量H形鋼を採用したもので、主要構造部材の接合にはオリジナルの金具を利用し安定した強度を実現して耐震性を高めている。
テクノストラクチャーの構造計算はチェック項目が388項目(多雪区域が対象の場合は440項目)で、一般的な木造住宅の4〜10項目や通常実施される構造計算の50〜200項目より多い。さらに、地域地震係数の低い地域でも条件を緩和せず構造設計を実施し、積雪して建物に負荷がかかった状態で地震が発生しても耐えられるように設計する。加えて、基準より厳しい設定で耐力壁の数と配置のバランスを算定。
パナソニック アーキスケルトンデザインの村上氏は、「当社では、地震後の生活も考慮し、テクノストラクチャーを利用するユーザーに耐震等級3の設計を推奨している。耐震等級3は耐震等級1と比較して1.5倍の地震力に耐えられる」と話す。
テクノストラクチャーの販売と施工は、パナソニックビルダーズグループに加盟の工務店と住宅会社が行う。パナソニック アーキスケルトンデザインではテクノビームなど住宅建材の販売と加盟店の営業や販促をサポートしている。
「テクノストラクチャーは、2014年から非住宅分野でも拡販し、2015年11月に導入数が累計5万棟に到達し、2018年8月に6万棟に至り、2021年8月には7万棟を達成した」(村上氏)。
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