条件面の回答のなかで、リモートワーク実施者と非実施者の回答を見比べると、リモートワーク実施者の「決め手となった項目」は、「面積<広さ>」がリモートワーク非実施者よりも11.6ポイントと最も開きがあり、「初期費用」は4.4ポイント少なかった。逆に、「やむを得ず諦めた項目」では、「築年数」がリモートワーク非実施者と比べ4.4ポイント上回った。
設備に対する全体の満足度では、「24時間出せるごみ置き場」が5年連続1位。「ひとり暮らしの社会人・計」「ひとり暮らしの男性社会人」では「無料インターネット完備」が最多となった。次引っ越す際に欲しい設備は、「エアコン付き」「独立洗面台」「TVモニター付インターフォン」「2口コンロ以上」「24時間出せるごみ置き場」「宅配ボックス」の順。
コロナ禍で増えたといわれるペット飼育については、ペット飼育者が物件を探し始めてから契約までの期間は、非飼育者よりも平均8日多いことが判明。さらにペット飼育者の平均賃料は10万5847円と、非飼育者と比べ、1万7505円高かった。
ペット飼育者の「決め手となった項目」では、非飼育者に対して、「設備・仕様」「路線・駅やエリア」「最寄り駅からの時間」が5ポイント以上少ない結果となった。
SUUMO編集長 兼 SUUMOリサーチセンター長 池本洋一氏は調査結果を受けて、「内見のオンライン化は、内見物件数の下落一辺倒だった昨今の傾向に一石を投じる結果だ。(オンラインとオフラインでの)選択肢の多様化は、物件探しをされる方の幅広いニーズを掘り起こすかたちとなっている」とコメント。
また、物件に求める要素でも、「通勤・通学時間など、これまで強く重視されていた条件へのニーズが減少した。コロナ禍がペット飼育を促進したといわれているが、今回の調査ではペット飼育者の住まい探しの期間が長いこと、契約した平均賃料が高いこと、物件の決め手となる条件の譲歩を確認できた。平均賃料の高さはペット可物件の需要が旺盛なこと、住まい探しの期間の長さは、条件を満たす物件が希少だとうかがえる」と解説する。
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