Nearly ZEBへの全体の寄与度としては、躯体蓄熱放射空調45%、LEDタスク&アンビエント照明23%、地中熱利用15%、建物高断熱11%、太陽光6%で合計100%を見込む。このうち、LEDタスク&アンビエント照明は、自然光と天井照明の照度調整により、通常の机上の明るさをPC操作に最適な300ルクス程度に保ち(アンビエント)、図面チェックのような小さな文字を読む際には机上のLEDライトを点灯することで(タスク)、通常のオフィスで求められる照度700ルクスを確保する。
一方で、仙台は繰り返し大地震に見舞われている地域でもあり、2階フロア下には12基の免震装置を設置している。建設地では最大震度5強の地震が想定されているが、免震効果により、執務階の揺れを震度階で2段階以上を低減することが期待されているため、災害発生後の事業継続性が確保される。さらに、太陽光発電と自家発電設備を連携させることで、非常時に館内で必要な電力を72時間は供給し、かつ約2000人日分の水と食料、仮設資材などの備蓄を充実させるなど、建設会社の使命である震災対策活動に備え、万全を期している。
清水建設は今後、東北支店新社屋を東北地方での先端的なオフィスのショールームとし、取得済みの社屋の省エネ性能を証明する「Nearly ZEB(BELS認証)」に加え、環境性能は「LEED認証プラチナ」、居住環境性能については「WELL認証プラチナ」の各認証取得を目指す。
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