東急不動産と鹿島建設は、「東京ポートシティ竹芝」の事業会社、アルベログランデが、三菱UFJ銀行、みずほ銀行とのシンジケーション方式によるサステナビリティローンの契約を2020年12月23日に締結したと発表した。同ローンは本物件を裏付けとするノンリコース形式となっている。
東急不動産と鹿島建設は、アルベログランデがシンジケーション方式サステナビリティローンの契約を2020年12月23日に締結したと発表した。アルベログランデは、東急不動産と鹿島建設が設立した、「東京ポートシティ竹芝」の事業会社である。
シンジケーション方式とは、複数の金融機関がシンジケート団を組成して、協調しながら融資などを行うこと。今回のローンでは、アルベログランデが三菱UFJ銀行およびみずほ銀行から融資を受ける。東京ポートシティ竹芝を裏付けとするノンリコース形式。この形式は非遡及型融資といい、貸し手側が原資の返済を融資対象の資産以外に求めず、借り手の返済は担保の範囲内に限定される。融資金額は900億円になる。
同ローンは、資金使途をグリーンプロジェクトとソーシャルプロジェクトに限定しており、適格資産である本物件の開発費用に充当する形だ。
東京ポートシティ竹芝は、1万5591平方メートルの敷地に、地上40階地下2階、延床面積18万2052平方メートルのオフィスタワーと、地上18階建て、延床面積1万9357平方メートルのレジデンスタワーを有するプロジェクトで、2020年9月14日に開業した。
本物件の所在する竹芝地区の開発計画は、国家戦略特別区域計画の特定事業として2015年に認定を受けた。アルベログランデは、竹芝地区の都有地を約70年間の定期借地で借り、浜離宮恩賜庭園・旧芝離宮恩賜庭園の豊かな緑や東京湾の景観資源を生かし、本物件の開発・運営を通じ、国際競争力の高いビジネス拠点の整備を行っている。
産業振興や、防災対応力強化、回遊性を高めて賑わいを創出する歩行者ネットワークの構築、環境教育の拠点形成と環境負荷の軽減などにも取り組んでいる。さらに、同開発と併せて設立された「一般社団法人竹芝エリアマネジメント」は、「竹芝地区まちづくり協議会」と連携し、同エリアの振興や魅力向上のための取り組みを推進している。
今回、こうした環境・社会課題の解決の取り組みが評価され、両行とのサステナビリティローンの締結に至った。
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