センサーやカメラを合計1300台搭載したスマートビル「東京ポートシティー竹芝オフィスタワー」開業プロジェクト(1/3 ページ)

東急不動産は、センサーやカメラを合計1300台を備えたスマートビル「東京ポートシティー竹芝オフィスタワー」を開業した。センサーやカメラで取得したさまざまな環境情報は、入居企業の社員が建物内にある施設の混雑状況確認や入居店舗が集客向上に役立てている。

» 2020年09月14日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 東急不動産は2020年9月14日、東京都港区でスマートビル「東京ポートシティー竹芝オフィスタワー」をオープンした。開業に先立ち、同年9月9日には、東京ポートシティー竹芝オフィスタワーの開発を含む再開発プロジェクト「東京ポートシティー竹芝」に関するメディア説明会を開いた。

 会場では、東急不動産 代表取締役社長 岡田正志氏や都市事業ユニット 都市事業本部 ビル事業部 ビル事業部 統括部長 根津登志之氏、同事業部 部長グループリーダー 仲神志保氏が、東京ポートシティー竹芝の概要や機能を紹介し、同施設に入居するソフトバンク 代表取締役社長 兼 CEO 宮内謙氏などが来賓としてあいさつした。

総延べ床面積は20万m2超え

 東京ポートシティー竹芝は、オフィスタワーとレジデンスタワーの2棟から成り、両施設の所在地は東京都港区海岸1-7-1。オフィスタワーは、S造(一部SRC造/RC造)地下2階/地上40階建てで、高さは約208平方メートル。延べ床面積は約18万52平方メートルで、敷地面積は約1万2156平方メートル。

 用途は事務所、展示場、集会場、店舗、駐車場、自転車駐車場。工期は2016年5月26日〜2020年5月29日。設計は鹿島・久米設計工事監理業務共同企業体が担当し、施工は鹿島建設が担った。

東京ポートシティー竹芝オフィスタワー(左)とレジデンスタワー(右)
東急不動産 代表取締役社長 岡田正志氏

 レジデンスタワーは、RC造地上18階建てで、高さは約60平方メートル。延べ床面積は約1万9357平方メートルで、敷地面積は約3434平方メートル。住戸数は262戸で、用途は共同住宅、店舗、保育所、駐車場、自動車駐車場。

 工期は2018年4月27日〜2020年6月30日。設計は長谷工コーポレーションが担当し、施工は長谷工・鹿島共同企業体が担った。デザイン監修はホシノアーキテクツが務めた。

 冒頭、岡田氏は、「現在、両施設を接続する高さ16メートルの空中歩行者デッキを整備している。空中歩行者デッキは、浜松町駅から竹芝埠頭までつながり、地域の交通利便性を高める役割も果たす」と語った。

 オフィスタワーは、建物の1階にイベントスペース「ポートホール」を備えている。ポートホールは、約350人を収容し、400インチワイドスクリーンを2基と2万ルーメンのプロジェクターを常設しており、映像投影が必要なeスポーツやセミナーなど多様なイベントに使え、屋外広場とともに利用することも可能。

 建物の1〜3階には飲食店エリア「竹芝グルメリウム」を設けけ、飲食店21店が賑わいを創出している。2〜5階には、東京都立産業貿易センター浜松町館が、展示会や見本市活用できる展示室を4室と会議室を設置しており、展示室の床面積は1530平方メートル。

ポートホール(左)と東京都立産業貿易センター浜松町館の展示室(右)
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.