パナソニック プロダクションエンジニアリングは、空港や商業施設、駅で、人やモノを運搬するサービスで使用するモビリティとして「Piimo」を開発した。Piimoは、優れた追従走行技術を搭載しているため、1台のPiimoを手動により操作することで、複数のPiimoを目的地まで運べる。
パナソニック プロダクションエンジニアリングは2020年11月1日、施設内の移動サービスで役立つ追従型ロボティックモビリティ「Piimo」を発売した。
Piimoは、WHILL製の近距離モビリティ「WHILL」にパナソニック プロダクションエンジニアリングの移動制御技術を搭載したもので、空港や商業施設、駅で、人やモノを運搬するサービスで使うモビリティとして展開されている。
パナソニック プロダクションエンジニアリングが2020年10月27日にオンラインで開催した記者発表会で、同社 新規事業センター ビジネス開発部 ロボティックモビリティプロジェクト課長 安藤健氏は、Piimoの特徴について、「Piimoは、ジョイスティックでの操作に対応している他、備えたレーザーセンサーで、人混みや障害物があっても、前方を走る同じ車両の反射板を捉え、追従走行も行える。例えば、スタッフが先頭のPiimoをジョイスティックでコントロールすれば、後続のPiimoも同じ目的地まで走行させられる」と機能を説明した。
また、「Piimoは、5GHz帯無線方式を用いて、車両間で通信しており、後方のPiimoが停止した場合には検知して、遅れた車両を取り残さないように、一列で走る全てのPiimoが停車する。Piimoに取り付けられたタッチパネルの操作で、先頭を走るPiimoに停車の要望を出すこともできる。一列で走るPiimoの順番を変えることや車体の走行への追加、分離にも応じている」と補足した。
安全性に関しては、設置したレーザーセンサーで走行方向を重点的にセンシングし、止まり過ぎずに、障害物を感知できるようにしている。Piimoが内蔵した安全制御モジュールは、レーザーセンサーで対象物を検知した場所を減速エリアと緊急停止ゾーンの2つに分けて認識することで、衝突を防ぐ。また、Piimoは内部に車載用では無いマイコンとセンサーを2つずつ搭載し、故障の検知や速度と衝突の監視を2重で行い、安全性を高めている。
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