施設の外構部には、地形の起伏を生かし四季の変化に富んだ緑地と、六本木通りから新虎通りを結ぶ東西約850メートルにわたる「赤坂・虎ノ門緑道」と連なる並木道を整備し、敷地全体で約9000平方メートルの緑化を行う。
施設の敷地は、港区浸水ハザードマップにおける最大津波高予測より高い海抜約6.1メートルの位置にあり、地震に関する地域危険度測定調査でも「最も危険度が低い地域」に立地している。敷地は江戸川層(洪積層)を支持地盤とし安定性に優れている。
また、建物には制震構造を採用することで、震度7クラスの地震でも構造体に被害のない「特級(Sグレード)」の耐震性能を確保しているため、直下型地震や長周期地震動などの巨大地震にも耐えられる。さらに、水害による設備の損害を防ぐ目的で、重要設備の諸室を2階以上に配置している。
災害時には1500人の帰宅困難者と軽傷者の受け入れを行うとともに、周辺街区と連携した帰宅困難者の誘導も進める。隣接する虎の門病院と連携し、負傷者のトリアージなどにも対応する見込みだ。災害への備えとして、帰宅困難者向け物資の備蓄や情報提供を行うサイネージ、防災マニュアルの整備、周辺施設と合同で体験型防災訓練などを実施し、テナントと地域住民が連携した防災体制を構築して、エリア全体の防災力を向上する。
施設のBCP対策としては、中圧ガスを活用したコージェネレーションシステムとデュアルフューエル式非常用発電機の二重化したシステムがある。両システムは、停電時でも専有部に1平方メートルあたり60ボルトアンペア供給でき、共用部のエレベーターや照明、セキュリティも通常通りに使えるようにする。中圧ガス断絶時に備え、非常用発電機の燃料として168時間分の重油も施設内に備えている。さらに地域冷暖房供給施設と連携したエネルギー供給で、災害時でも空調を稼働させられる。
施設の環境性能は、自然換気と再生可能エネルギーといった自然エネルギーの利用や熱負荷の軽減、資源の有効活用など環境にも配慮した自律性の高いエネルギーシステムを導入することで、「CASBEE-建築(新築)2016年度版」で、Sランクを実現する。オフィスで働きやすい環境を構築し、「CASBEE ウェルネスオフィス認証」も取得する予定だ。
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