延べ床面積約14万m2の大型複合施設が四ツ谷に誕生、被災時の設備も実装プロジェクト(1/3 ページ)

都市再生機構や三菱地所などが、東京千代田区で開発していた大型複合施設「CO・MO・RE YOTSUYA」が竣工した。食品スーパーやコンビニなどがあり、周辺住民の利便性向上に役立っている。

» 2020年04月15日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 四谷駅前地区再開発協議会※1が、進めてきた「四谷駅前地区第一種市街地再開発事業」の大型施設「CO・MO・RE YOTSUYA(コモレ四谷)」が2020年1月に竣工した。商業ゾーンの店舗開業と住宅への入居は同年2月からスタートしており、同年3月からはテナントがオフィス棟に入居を始めた。

※1 都市再生機構や三菱地所、第5メック都市開発特定目的(三菱地所や阪急阪神不動産、太陽生命保険が出資するSPC)、地権者で構成。

オフィスは1フロア約2000m2

 CO・MO・RE YOTSUYAは、高さが約145メートルで、S造(一部SRC造、RC造)地上31階、地下3階、塔屋1階建てで、延べ床面積は約13万9600平方メートル。所在地は東京都新宿区四谷1丁目6番で、敷地面積は1万7900平方メートル。基本設計や総合監理、デザインディレクションは日本設計・三菱地所設計共同企業体が担当し、実施設計・施工は大成建設が担った。アクセスは、JR中央線、JR総武線、東京メトロ南北線「四ツ谷」駅から徒歩1分で、東京メトロ丸ノ内線「四ツ谷」駅から徒歩3分の場所に位置する。

CO・MO・RE YOTSUYAのイメージ 出典:三菱地所

 建物は、オフィス棟「YOTSUYA TOWER」や商業ゾーン「CO・MO・RE Mall」、住宅「ザ・レジデンス四谷アベニュー」「ザ・レジデンス四谷ガーデン」、教育施設「四谷グローバル スタディスクエア」、公益施設「四谷スポーツスクエア」「四谷クルーセ」などから成る。

CO・MO・RE YOTSUYAの敷地配置図 出典:三菱地所

 地上3〜30階のYOTSUYA TOWERは、オフィスフロアの天井高が2.8メートルで、1フロアの面積は四谷近辺では希少な約2000平方メートルに及び、圧迫感が少なく、開放感がある。最新の制振構造により、高い安全性を確保するとともに、非常時に専用部へ1平方メートルあたり15ボルトアンペアの電力を供給する設備が設けられており、中圧ガスの供給が停止した場合でも、72時間の電力維持が可能だ。

 1階のアプローチホールを上がった先には、オフィスと商業エリアの結節点として憩いの空間を備えており、サードプレースとして自由に使える。

基準階のオフィスフロア図(左)と28階のオフィススペース 出典:三菱地所
左から1階のアプローチホール、2階のサードプレースとして利用可能な空間、2階のオフィスエントランス 出典:三菱地所
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