野村不動産や住友商事、東京建物、前田建設工業らが、京王線「初台」駅すぐそばの西新宿三丁目で計画中の再開発プロジェクトが本格的に始動した。建物高さ235mと65階建ては、日本の分譲マンションでは最高層・最高階数となる見込み。工事は2029年度の完成を目指し、2022年度に着工する予定。
西新宿三丁目西地区第一種市街地再開発準備組合と、事業推進協力者/事業協力者として参画している野村不動産、住友商事、東京建物、首都圏不燃建築公社、前田建設工業は、計画中の「西新宿三丁目西地区第一種市街地再開発事業」について、2019年3月15日に新宿区より都市計画決定が告示されたことを明らかにした。
西新宿三丁目西地区の再開発は、同エリアでかつて、細い道路が多く老朽化した木造家屋の密集地の解消を目的に、地区内の権利者有志によって、1993年に再開発研究会が設立されたことから始まった。その後、2001年8月には準備組合が発足し、地区範囲や計画案を見直しつつ、事業推進協力者の野村不動産・住友商事・東京建物・首都圏不燃建築公社、事業協力者の前田建設工業がともに協力して、再開発計画が進められてきた。
計画では、日本の分譲マンションでは最高層235mと、最高階数65階となる2棟の高層マンションを建設。戸数は、平成以降で、現在計画されている「晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業(HARUMI FLAG)の5632戸に次ぐ、約3200戸。
他に、延べ床面積約2万4000m2(平方メートル)の商業施設、業務施設、認可保育園を含めた生活支援施設の他、周辺道路の拡幅や広場の新設も予定されている。北側に位置する都市計画道路(水道道路)に加え、敷地周囲の区画道路の新設・拡幅を行い、約4500m2(平方メートル)の地上広場と約1100m2のデッキ広場もそれぞれ整備する。また、低層部には大屋根を採用し、飲食店と広場の一部で共用。災害時には帰宅困難者に開放するという。
再開発の対象エリアは、約4.8ha(ヘクタール)で、南西側に京王新線「初台」駅、北東には都営大江戸線「都庁前」駅、南東側には小田急線「参宮橋」駅、東側にはJR「新宿」駅が位置する交通の便に優れた立地。周辺環境は、「新宿中央公園」をはじめ、高層ビル群の「新宿西口エリア」、南西方面に「新国立劇場」「東京オペラシティ コンサートホール」といった文化施設など、多様性あふれる地区。再開発に合わせ、初台駅から十二社通りまでの歩行者デッキや地区外周部には歩道状空地も設け、回遊性の向上を図り、歩行者空間・歩行者ネットワークを構築する。
西新宿三丁目西地区第一種市街地再開発事業の事業推進協力者は、野村不動産、住友商事、東京建物、首都圏不燃建築公社。事業協力者は前田建設工業で、事業推進コンサルは、佐藤不動産鑑定コンサルティング、上野計画事務所、梓設計、環境管理センター。
今後のスケジュールは、2021年度に権利変換計画認可を経て、2022年度から解体工事に着手し、2029年度に竣工する予定。
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