今回対象となったアライアンス棟は、土地を所有する吹田市が、民間事業者と定期借地契約を交わし、健栄研がテナントとして入る。定期借地期間の開始から30年間は、事業実施者が市に支払う土地の年額貸付料を2分の1に減額することで、入居後には、健栄研が事業実施者に支払う賃料の代替として、運営の負担を軽減する。
アライアンス棟は、3階の一部と5〜7階に「区画貸しラボ・オフィス」を配置し、専用区画を入居者に賃貸する。区画の面積は、最小約20坪から大小さまざまな規模に対応し、実験レベルはBSL2までに設定している。
また、シェアラボ「Turnkey Lab(ターンキーラボ)」は、研究に必要な実験機器や備品をあらかじめ揃え、日常業務・研究・事業サポートなどのソフトサービスを付加させた貸しラボで4階に設置する。「ドアを開けてすぐに研究に取り組めるという意味を込めて」ターンキーラボと名付け、1人から利用できる実験台のベンチ貸しから、複数人向けの個室スペースまでも併設し、スタートアップ間もないケースから、事業が軌道に乗り出した企業など、多様なニーズを掬(すく)い取れる形態にしている。
JR西日本不動産開発では、健都においてJR岸辺駅前の複合商業施設「ビエラ岸辺健都」を通じ、「市民の生活サポート」とアライアンス棟の運営により、「オープンイノベーションの創出・産業振興」の両面から、健都の健康・医療のまちづくりに貢献することで、地域共生と地域価値の向上を図っていくとしている。
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