JR東日本が計画している品川新駅周辺の再開発プロジェクトの概要が明らかになった。計画地9.5haを4つの街区に分けて、オフィスビル、文化施設、国際水準のマンション・ホテルなど、計5棟を新設する。
JR東日本は、2020年の暫定開業を予定している「品川新駅(仮称)」とともに計画している「品川開発プロジェクト(第1期)」の計画概要を明らかにした。
同プロジェクトは、2018年5月の国家戦略特別会議で都市再生プロジェクトして追加。今後は、東京圏の国家戦略特別区域の特定事業として、東京都および港区の都市計画審議会、国家戦略特別区域会議などを経て、内閣総理大臣による認定を受けるための手続きが進められる。
第1期計画では、品川新駅と国道15号に挟まれた南北に細長い敷地9.5ha(ヘクタール)を4つの街区に分割して整備し、計5棟の複合施設を建設する。工期は2019年度に着工し、2024年度の竣工を目指す。
再開発の整備方針は、東京都国内外を結ぶサウスゲートにふさわしい交通結節点を形成。分断されていた東西と南北をつなぎ、それぞれ軸が交差する結節空間をつくる。
各街区には整備方針が設定されており、最も北側の1街区には、多様な居住滞在機能として、メインとなる中層階にマンション、高層階には国際水準の居住施設を配置して、全戸数860戸を確保する。低層階には居住者の利便性を考慮して、子育て支援施設やインターナショナルスクールを設ける。1街区の敷地面積は1万2000m2(平方メートル)で、ビルの規模は地下3階・地上45階(高さ173m)、延べ床面積は14万9000m2。
2街区は街区公園を有し、文化育成・交流・発信機能をコンセプトに、文化創造施設を建設。2街区の敷地面積は8000m2で、文化施設は地下4階・地上6階(高さ45m)、延べ床面積31万m2。地上階にラボや発表・体験の場となるエキシビション、地下には最大2000人収容可能なホールを備え、文化育成・交流・発信機能を備えた拠点施設の整備により、街の価値向上に資する新たなアイデア・技術の創造に持続的に取り組む。
泉岳寺駅前の再開発予定地に隣接する3街区の敷地面積21万1000m2には、地上5階・地上31階(高さ167m)、延べ床面積21万1000m2のオフィスビルを建設。地下にはCGS・地球冷暖房施設を備え、2街区・4街区とは広場で接続し、駅と街全体を一体的につなぐ交流空間を創出する。
品川新駅に歩行者広場で接続される南側の4街区は、敷地面積38万300m2に北棟と南棟を新設。北棟はオフィスビルで、6・7階にコワーキングや試作・展示スペースとなるビジネス支援施設(約4000m2)を備える。南棟もオフィスビルとし、6階にカンファレンス(5000m2)、高層階は国際水準の宿泊施設200室とする。地下2階には国際会議や国際展示イベントで活用するコンベンション施設(8000m2)も設置する。
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