“天神ビッグバン”大名小跡地の再開発が着工、九州初「リッツ・カールトン」出店プロジェクト(1/2 ページ)

福岡市が天神地区で推し進める“天神ビッグバン”の西のゲートを担う、旧大名小学校跡地の再開発が2019年7月8日に着工した。敷地内には、九州初となるリッツ・カールトンブランドの「ザ・リッツ・カールトン福岡」が入る24階建ての複合施設などを建設する。

» 2019年07月10日 05時47分 公開
[石原忍BUILT]

 積水ハウス、西日本鉄道、西武瓦斯、西日本新聞社、福岡商事の5社は、「天神ビッグバン」エリア西側の「旧大名小学校跡地活用事業」で、特定目的会社(SPC)を設立し、2022年12月の完成を目指して2019年7月8日、ホテル・オフィスを含む24階建て複合施設の建設に着工した。

専有面積2500平方メートルのハイグレードオフィス

 計画地は、福岡県福岡市中央区大名2丁目165番1、2および3の旧大名小学校跡地。この場所は、地域活動や災害時の避難場所としての役割を果たす場所であるとともに、さまざまな都市機能や交通拠点が集積する天神地区に隣接し、「天神ビッグバン」の西のゲートとして、都市部の機能強化と魅力づくりを図る上で重要な場所とされている。

明治通り東側からの全景 出典:積水ハウス
天神ビッグバン対象エリアと計画位置図 出典:積水ハウス

 プロジェクトでは、敷地面積約1万1900平方メートルに、地下1階/地上25階建て(最高高さ約111メートル)のオフィス・ホテル棟、地上11階建て(最高高さの約46メートル)のコミュニティー棟、広場、平屋建てのイベントホールを新設する。総建築面積は約5600平方メートル、容積対象床面積は約8万平方メートル、総延べ床面積は約9万400平方メートルの見通し。

プロジェクト概要 出典:積水ハウス

 オフィス・ホテル棟は、1/2階に商業施設、3/4階にカンファレンス、3/5〜16階にオフィス、17〜24階をホテルとする計画だ。

 ホテル部分には九州では初、国内で7番目となるマリオット・インターナショナルの「ザ・リッツ・カールトン」ブランドのラグジュアリーホテルが入居し、2022年度末に開業する。高層階ならではの景色が広がるホテルには、広さ50平方メートルの全162室のゲストルームを擁し、6つのレストランやバーも配置。また、ビジネス向けの会議室や特別なイベントに向けたボールルームや会議室、ロマンチックなウェディングや祝宴の場として利用できるチャペルも完備。他にも、室内プールやジム、ブランドを代表する「ザ・リッツ・カールトン スパ」といった付帯設備が予定されている。

 オフィスは、天神ビッグバンに伴うオフィスの移転需要を見込み、総面積約3万平方メートルとし、ワンフロアの最大貸付面積は九州最大級の約2500平方メートル。MICE機能を有し、グローバルビジネスを呼び込むことも見据え、高いセキュリティ性能とBCP(事業継続計画)対応、高耐震性も備え、オフィスの高付加価値を希望するニーズに応える。さらに旧大名小学校南校舎に整備するスタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」と連携し、テナント企業の成長をバックアップしていくという。

3階のオフィススカイロビー(左)と、カンファレンスラウンジ(右) 出典:積水ハウス
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