ニュース
» 2019年07月03日 08時11分 公開

「産業×ドローンセミナー」(上):“有人地帯での目視外飛行”に向け国が年度内に方針策定、秋には飛行前点検が義務化 (2/4)

[石原忍,BUILT]

衝突予防や飛行前点検が義務化、報告徴収/立ち入り検査も

 最新の話題では、小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会でとりまとめた新たなルールが、2019年6月19日に衆参両院を通って、本会議で可決され、同年9月から施行される。これは技術開発の進展を待たず、現状で取り組むべき制度として、衝突予防や飛行前点検の義務化、飲酒時の操縦禁止、報告徴収/立ち入り検査、空港周辺の飛行禁止区域の拡大などを定めている。補助者無しの目視外飛行の本格化が迫っていることを見込んで、事故の防止・抑制をあらかじめ強化することが狙いだ。

2019年秋ごろに施行される制度・ルール

 国が示している「空の産業革命に向けたロードマップ2019」では、レベル1〜2は目視内飛行(1.操縦、2.自動/自律)で、2019年度はレベル3の無人地帯での目視外飛行のステータスにあたる。2022年度からはレベル4として、有人地帯での目視外飛行の実現が設定されている。

「空の産業革命に向けたロードマップ2019」

 目視外飛行に向けた具体的な取り組みでは、2018年9月に航空法に基づく許可・承認の審査要領を改訂し、“離島・山間部”などに限り、補助者を配置しない目視外飛行が可能になった。これを受け、2018年10月に福島県南相馬市で日本郵便、2019年1月に埼玉県秩父市で楽天、2019年2月に大分県佐伯市でciRobotics、同年5月に福岡県福岡市でANAホールディングスと自律制御システム、同年7月に楽天神奈川県横須賀市で楽天と西友がそれぞれ、ドローンによる荷物配送を行った。

 次の有人地帯での目視外飛行では、その前段として、運航管理システム(UTMS)の本格的な社会実装や衝突回避技術、国際標準との整合、国内規格化など、現時点での技術開発の状況を踏まえたこれらの基本方針を2019年度内に策定する見通しだ。

レベル4有人地帯での目視外飛行の実現に向けた取り組み

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.