パナソニックEWは、ILLUMMEを2026年9月から学校やプログラミング塾などに向けて販売する。理科教材などを扱うケニスが販売し、一般消費者向けの販売は予定していない。販売期間は2026年9月から2029年2月までで、その間に実績や活用事例を蓄積し、その先にライティング事業部での本格的な商品化を見据える。
「まずは田中先生のようなアーリーアダプターの方に手に取っていただき、そこから高専などに広げていければ」と植田氏。最初の目標を500台とし、その後1500台への拡大を見込む。それぞれの目標達成時期については、具体的に区切っておらず、一定の利用者に届いた段階で次の普及フェーズにつなげる考えだ。
商品展開とともに、教育現場ではILLUMMEを使った取り組みそのものも広がろうとしている。田中氏は、高専側の立場から今後の構想を説明した。これまで米子高専をはじめ、タイの高専でも授業を実施してきた。今後は長岡、函館、奈良、阿南、津山の国内に加え、モンゴルなど海外も視野に入れる他、授業用カリキュラムの拡充やILLUMMEを使ったコンテスト、地域のランドマークを光で演出する取り組みなどを進める。
併せて田中氏は、「小中学校では情報教育を深く専門的に教えられる先生が十分ではない」と指摘し、高専生が小中高校生にプログラミングを教えて学校教育を補完する取り組みも進める構えだ。一部では、既に高専生による出張授業も始まっている。
最初の段階で教育市場への普及を目指すILLUMME。ただし、植田氏が見据えるのは教育市場だけではない。
カラー照明は他社も含めて既に製品化されているものの、まだ広く普及しているとはいえない。植田氏はその背景に、「どのように使えばいいのか」「どんな価値があるのか」が知られていないこともあるとみる。そこで、まず教育現場で子どもたちに光をつくる体験を提供し、カラー照明の楽しさや使い方に触れてもらうことで、その文化自体を広げようとしている。「子どもたちに作ってもらったアイデアの種を具現化して、最終的には暮らしの中でカラー照明が当たり前になる未来を構築していきたい」と植田氏は話す。
ILLUMMEを教育用のIoT照明として普及させるにとどまらず、そこで生まれた光の使い方を一般照明へどうつなげていくか。パナソニックEWは、その可能性を探っていく。
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