工場もウェルビーイングに パナソニックEWが奈良工場の改修事例を初公開:ワークプレース(1/2 ページ)

パナソニック エレクトリックワークスは、照明や空調、電気設備などの技術とWELL認証の知見を融合させた「Well-Being事業」を製造現場のオフィスに初展開し、奈良工場を改修した。今後は、製造分野の人手不足や人的資本経営の課題に対し、五感に訴える空間エンジニアリングで応え、2030年に約100億円規模の事業に成長させる。

» 2026年10月23日 21時32分 公開
[川本鉄馬,BUILT]

 WELL認証の知見をもとに「Well-Being(ウェルビーイング)事業」を展開するパナソニック エレクトリックワークス(以下、パナソニックEW)は2026年9月25日、奈良県大和郡山市にある自社の奈良工場での改修後の姿を公開した。これまで都市型オフィスを主に展開してきたパナソニックEWのWell-Being事業にとって、製造業のオフィス環境を対象とした事例は今回が初となる。

Well-Beingの改修を実施したパナソニック エレクトリックワークスの奈良工場 Well-Beingの改修を実施したパナソニック エレクトリックワークスの奈良工場 写真は全て筆者撮影

 このところ企業で、“ウェルビーイング”が注目されている背景には、労働人口の減少や働く人の意識が急激に変化している現状がある。ウェルビーイングは、WHOで「身体的/精神的/社会的に満たされた状態」と規定されている。職場でのウェルビーイング環境の整備は、働く人のエンゲージメントや生産性、定着率の改善に加え、創造性や共創力の向上にもつながると考えられている。また、人材の確保でも優位となることも期待できる。そのことは、製造現場の工場でも変わらない。

 パナソニックEWでWell-Being事業を担当するソリューションエンジニアリング本部 Well-Being事業開発室 室長 原尚史氏は、現代の厳しい社会背景の中で企業に求められるのは「人を“資源”ではなく“資本”として捉える経営だ」と明言した。

「人手不足」と「人的資本経営」にWell-Being事業でどう応えるか?

 パナソニックは1918年の創業以来、人の暮らしに寄り添い、快適な暮らしを科学してきた。今回、Well-Being事業の説明を行った原氏は、事業のスローガン「Well-Beingを科学する」に言及し、「これまでの知見を空間全体へ広げて事業を進化させている」とした。

 “快適なくらしの実現”はパナソニック創業当初からの取り組みで、DNAに刻まれた指針ともいえる。その理念に基づくWell-Being事業はオフィスや工場など、働く場の快適性を実現する。

 パナソニックEWのWell-Being事業は、2つの柱から成る。WELL認証の取得をサポートする「WELL認証取得支援サービス」と、Well-Beingな空間を実装する「Wellエンジニアリング」だ。

「Well-Being事業」を説明するパナソニック エレクトリックワークス ソリューションエンジニアリング本部 Well-Being事業開発室 室長 原尚史氏 「Well-Being事業」を説明するパナソニック エレクトリックワークス ソリューションエンジニアリング本部 Well-Being事業開発室 室長 原尚史氏

 WELL認証は、健康と快適性を整備した職場空間だと示す指標となる。また、認証の取得が、人材確保はもとより働く人のパフォーマンスを引き出すことも見込める。

 これまで、ウェルビーイング環境の整備は、主に都市型オフィスを中心に進められてきた。しかし、製造の現場を熟知するパナソニックEWには、製造業でウェルビーイングな空間を構築できる知見がある。なぜなら国内製造業で唯一のWELL認証コンサルティング会社として(2026年8月現在)、国内のコンサルティングの実績でも最多の件数を誇っているからだ(2025年度に国内でWELL認証プラチナランクを取得支援した件数実績)。

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