AIデータは、建設業界が抱える「利益が見えない」課題を解決する新機能「AI Construction Loop」を発表した。工事データと原価データをAIで突合・分析し、請求漏れや原価超過を防ぐ。
企業データとAIの利活用を推進するAIデータは2026年7月30日、組織を知能化するAIインフラ「AI孔明 on IDX」に、建設業界向けの新機能「AI Construction Loop(工事・原価データ突合AI)」を搭載したと発表した。ゼネコンや工務店、設備工事会社などを対象に、工事活動データと原価や請求のデータをAIで突合し、「どの工事が利益を生み、どこで原価が膨らんだのか」を継続的に学習するプラットフォームを提供する。
建設業界では、工事日報や工程表、作業員データ、資材発注、重機稼働、原価などのデータが、エクセルや紙、施工管理システム、会計システムといった別々のシステムに分断しているケースが多い。そのため、現場では「工事は進んでいるのに、なぜ利益が残らないのか」という実態を把握しにくい深刻なボトルネックを抱えている。
売上の大きさが利益に直結しない点も、建設業特有の悩みだ。売上1億円で粗利1500万円の工事よりも、売上15億円の工事の方が一見すると業績が良く見える。しかし、売上が大きい工事でも、工期遅延や手戻り、追加人員の発生、資材高騰、設計変更に伴う追加工事の未請求などが重なれば、粗利が500万円に落ち込む事態も起きうる。そのため、建設業では、売上ではなく工事単位の正確な利益を把握する仕組みが不可欠だ。
AI Construction Loopは、日報や出面データ、施工写真、安全記録、設計変更履歴、原価/請求データなど多岐にわたる現場データをシステム上で統合する。AIは統合したデータを基に、「手戻りや外注追加、追加工事の未請求が重なる現場は利益率が急低下する」といった知見を学習し、次の現場へ生かす。
主要機能の1つ「工事・原価データ突合」機能は、日報と原価や売上のデータを自動で紐(ひも)付け、案件ごとに一体で見える化。「現場別利益分析」では、人員投入量や手戻り回数などを分析し、儲(もう)かる現場と儲からない現場を明確に切り分ける。また、工期遅延や資材費上昇を検知して原価超過の可能性を早期に通知する「原価超過リスク検知」も備える。
建設業で特に重要な「請求漏れゼロ」を強力に支援するのが、「追加工事・未請求検知」だ。日報や現場メモなどを分析し、契約外作業や請求漏れの候補を自動で抽出する。「工程改善分析」では遅延や手戻りの原因を特定し、次回の工程設計の改善に生かす。
さらに「AI工事参謀」は、現場責任者に対して原価超過しそうな現場や追加請求すべき作業を直接提案する。
AI Construction Loopは、単に工事データを集計するだけでなく、工事活動から原価結果、AI分析、利益要因分析、工事改善提案、そして再学習へとつながるAIの継続学習サイクルを実現。その結果、過去工事の実績原価を学習して、次回の見積もりに活用し、利益率の高い工事パターンを横展開して赤字工事の削減を図ることが可能になる。
AI孔明 on IDXは「デジタル化・AI導入補助金2026」の対象製品となっており、特設サイトを通じて補助金申請サポートの相談も受け付ける。
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