旭テクノロジーとJR西日本は、駅舎屋根や外壁、跨線橋などを対象に、ドローンの自動飛行と画像解析を組み合わせて駅施設の検査業務を効率化する検討を実施した。
旭テクノロジーは2026年4月5日、JR西日本と共同で、ドローンの自動飛行と画像解析を組み合わせて駅施設の検査業務を効率化する検討を行い、有効性を確認したと発表した。
検証は、従来人力による目視点検が中心だった駅舎屋根、外壁、跨線橋などを対象に実施。駅設備ごとの点検項目や判定基準を踏まえて撮影条件を整理し、ドローンが自動航行で建物上空から対象物を撮影し、画像解析により劣化箇所を自動抽出する一連の手順について検証した。また、自動航行によるデータ収集が点検業務の効率化や同一ルート/同一角度での撮影再現性の確保に有効か、取得した画像が解析に必要な品質を満たしているかを検証した。
ドローン自動航行では、事前に建物周辺の架空線や障害物との離隔距離を確認して飛行ルートを設定。飛行中、所定の安全距離を維持した自動航行が可能だと確認した。自動航行では毎回ほぼ同一のルート/位置から撮影できるため、パイロットの技能や経験に依存せず、同条件/同構図の画像が取得可能。経年比較の精度向上や再撮影の抑制など、点検業務の効率化につながる。
画像解析では錆の抽出において、既存の画像解析プログラムにより目視で確認される発錆箇所をおおむね検出できることを確認。暗部を含む画像や発錆部と周辺部のコントラストが低い条件下でも、コントラスト補正や輝度補正などの前処理を行うことで、検出精度が向上した。
外壁のひび割れについても、画像解析により変状箇所を大まかに抽出できた。加えて、抽出結果に追加の解析処理を施すことで、ひび割れをより明瞭に捉えられることが示された。これらの手法を組み合わせることで、検出精度のさらなる向上が見込まれるとしている。
今回の検証では、建物検査業務の現地データ収集の一部をドローンで代替し、撮影画像の解析により劣化箇所を抽出できることを実証した。
両社は今後、安全性を確保したドローン撮影から画像解析、データマネジメント、既存システムとの連携などの仕組みを一体的に構築し、現場と内業の効率化を一層推進していく。
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