宮崎県の旭建設と扶和ドローンは、建設現場でのドローン3次元測量と点群化の「完全自動化/自律飛行」の実証実験に九州で初めて成功した。ドローンポートを活用し、日々の出来形確認の3D測量を無人化した。
宮崎県の旭建設と扶和ドローンは2026年5月14日と15日の2日間にわたり、次世代ドローンによる施工進捗管理の完全自動化に向けた実証実験を実施した。
土木現場にDJI製のドローンポート「Dock 3」を設置し、「スケジュール飛行から自動離着陸、3次元測量と点群化」までの完全自動化フローを完了させた実証実験は、旭建設によると九州初の快挙だという。
建設業界では、慢性的な人手不足や高齢化への対応が急務となっており、ドローンやICT建機を活用した生産性向上が求められている。
こうした課題に対し、旭建設は2025年12月に衛星通信「Starlink」を活用した「ドローン遠隔手動操縦」に成功し、移動時間削減などの有効性を確認していた。
今回はその次の革新フェーズとして、扶和ドローンと共同で全天候型ドローンステーションのDock3を活用した自律飛行の実証に踏み切った。最終的な目標は、日常的な現場管理の完全無人化だ。
実証の場となったのは、宮崎県日向土木事務所が発注した永田工区の道路改良工事現場。旭建設本社から現場を遠隔統合管理し、扶和ドローンが技術支援とデータ解析を担当する体制で進行した。
ドローンはあらかじめ設定した時間に、現場のポートから自動で離陸。事前に組まれたルートを自動巡回し、現場の安全確認映像を本社に配信した後、自動帰還した。空撮したデータは旭建設本社のDXルームへシームレスにクラウド共有し、日々の進捗管理や土量計算に必要な3次元点群モデルを45分で自動生成した。
また、トラブル対応への備えとして、自動飛行中に異常が発生した想定で、自動航行から有資格者の本社スタッフによる「遠隔手動操縦」へ即座に切り替えるテストも実施。手動操作で、安全にポートへ帰還させるフェイルセーフ機能の有効性も確かめた。
今回、ドローン測量の自動化フローを確立したことにより、複数現場をドローンで本社から一括管理する「自動化施工管理」が現実に近づく。日常的な土木現場の管理だけでなく、山間地域のダム管理や道路維持、海岸の浸食点検、さらには地震や災害発生時の広範囲かつ迅速な被災状況確認への応用展開も大いに期待される。
両社は実証実験の成功を受け、次世代の現場DXを広く一般や業界関係者に体感してもらう目的で、2026年6月に「現場見学会(一般公開)」を開催する予定だ。
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