CLUEは、ドローンを用いた外壁点検の効率を劇的に高める「DroneRoofer外壁診断」の提供を開始した。膨大な写真整理を不要にする「立面オルソ」生成技術や赤外線解析の伴走支援を組み合わせ、建築基準法に基づく法定点検のDXを実現し、報告書の作成工数を最大90%削減する。
建設や住宅リフォーム向けにドローン活用ソリューションを展開するCLUEは、外壁点検DXの新サービス「DroneRoofer(ドローンルーファー)外壁診断」の提供を2026年3月17日から開始した。マンションや公共施設の建築基準法に基づく定期点検(いわゆる12条点検)をはじめとする外壁診断をドローンによる撮影から、解析、報告書作成に至るまで、一気通貫で効率化する。
これまで外壁点検の現場で、最大のボトルネックとなっていたのが「撮影後の写真整理」だ。高層建築物の点検では、壁面の一部を撮影した写真が数百枚から数千枚に及ぶことも珍しくない。1枚ずつExcelなどに貼り付け、どの部位の損傷かを特定する作業は、技術者にとって多大な精神的かつ時間的な負荷となっていた。
新サービスでは、独自開発のソフトウェアで、撮影した複数の画像をクラウド上で自動統合し、壁面全体の高精度な平面画像「立面オルソ(正射画像)」を生成。手作業でパズルのようだった写真整理そのものを完全に解消した。技術者は建物全体を俯瞰した1枚の画像上で劣化箇所を特定でき、報告書作成工数は同社比で最大90%削減されるという。
背景には、2022年4月の建築基準法施行規則の改正がある。いわゆる「12条点検(定期報告制度)」で、従来は全面打診が原則だった外壁調査に、ドローンなどを用いた赤外線調査が正式に認められた。
赤外線調査は、日射による外壁の温度差を解析し、タイルの浮きなどを非破壊で検知する手法だ。だが、高度な撮影技術と解析ノウハウが求められる。
DroneRoofer外壁診断では、これまで培ってきた「DroneCloud」などの運用ツールを提供するとともに、専門スタッフが赤外線解析の技術支援や資格取得までを伴走サポートする。ドローン導入の壁となっていた「撮り方がわからない」「解析ができない」という課題が解消する。
サービス形態は、企業の習熟度やリソースに応じて柔軟に選べる。自社で診断体制を構築したい企業には、ドローン機体、自動操縦アプリ、法令順守ツール、技術研修をパッケージで提供する。機材や人員を自社で抱えたくない企業には、CLUEの専門チームがドローンの撮影も代行する。
生成されたデータは、クラウド上で管理されるため、現場監督や発注者との情報共有もスムーズ。さらに足場も設置せずに全面調査が可能になり、共同住宅の大規模修繕のタイミングを最適化し、マンション管理組合などのコスト削減にも寄与する。
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