GRIFFYと東洋熱工業は、設備配管用スリーブの検査業務をiPad Pro1台で完結できる「SLEEVY」を共同開発した。現在、東洋熱工業の施工現場で実証実験を実施し、2026年内の提供開始を目指している。
GRIFFYは2026年2月5日、東洋熱工業と共同で、建築工事において設備配管の貫通孔を確保するために埋設する筒状の管(スリーブ)の検査業務を効率化するアプリケーション「SLEEVY(スリービー)」を共同開発したと発表した。
スリーブ検査は、構造躯体のコンクリート打設前に実施する「墨出し検査」と、打設直前の限られた時間内に行う「取り付け確認」の2工程から成る。全スリーブを対象とする全数検査で、広大な現場内での階層移動や狭所/高所での反復作業を伴うため、身体的かつ時間的負担が大きい点が課題だった。検査漏れが発生した場合には手戻りが生じ、追加コストや工期への遅延につながるリスクもある。
SLEEVYはAR技術とクラウドシステムを組み合わせ、検査業務をワンストップで完結させる。BIMソフトからインポートしたスリーブデータを実際の映像にARで重畳表示し、施工位置や取付け状況を確認する。従来の検尺ロッドによる計測や紙図面の確認、チェックシートへの記入といった一連の作業をタブレット操作に集約することで、検査時間が短縮できる。
システムはアプリとクラウドで構成され、検査から写真データの管理、確認/承認までの工程をデジタル上で完結できる。紙のチェックシートの印刷や定例報告会での押印対応など、従来の承認手続きにかかっていた工数の削減にも貢献する。
SLEEVYを導入することで、検査行為を現地の職人へアウトソーシングすることが可能になり、施工管理者の作業負担軽減につながる。検査にかけていた時間をより付加価値の高い監理業務へ向けられる他、検査業務の外部化を通じて労務コストの最適化にもつながる。
SLEEVYは東洋熱工業の施工現場での実証実験を実施中で、2026年内の提供開始を予定している。今後、SPIDERPLUSが提供する現場管理アプリ「SPIDER+」との連携も検討している。
xR:AIとARでスリーブ検査を効率化、鴻池組が公開実験
BIM:大林組のMR品質管理システムが刷新、協力会社向け機能追加
CAD:建築設備用CAD「CADWe’ll Linx」に新バージョン RevitやSPIDERPLUSと連携強化
BIM:スマホ撮影だけでスリーブ管誤差を“設計BIM”と数秒で照合、NECが2024年度内に実用化
BIM:BIMとiPadを使用した設備施工管理記録の新たな作成・管理手法、竹中工務店
BIM:BIMと検査記録業務が連携、図面管理・共有アプリへの取り込みが可能にCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
人気記事トップ10