三井住友建設は、産業副産物を用いた環境配慮型の地盤改良材「サスティンGeo」を都内再開発現場の既存杭撤去後の埋戻しに初適用し、従来材料を使用した場合と比べてCO2排出量を約8割削減した。
三井住友建設は2025年10月22日、産業副産物を用いたセメント不使用の地盤改良材「サスティンGeo」を、都内再開発現場の既存杭撤去後の埋戻しに初適用したと発表した。従来の高炉セメントB種を使用した場合と比較して、CO2排出量を約8割削減した。
東京都葛飾区で施工中の「立石駅北口地区第一種市街地再開発事業」において、杭孔の埋戻し時に、孔内で泥水、ベントナイト液、固化材を循環/撹拌する「フライヤーNALT工法」によって既存杭を撤去。その後、固化材としてサスティンGeoを使用して直径約1.8メートル、深度約15メートルの杭孔9カ所を埋め戻した。従来材料使用時と比べてCO2排出量を低減できた他、少ない使用量で要求された強度を確保できた。
サスティンGeoはこれまで、浅層改良を対象とする粉体混合方式や、場所打ち杭工事に伴う掘削土の改良材などで使用されてきた。三井住友建設は今後も多様な地盤改良工法への展開を検討し、適用範囲の拡大を図る。
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