GENBAx点検では、現場のスマホから入力された点検結果がリアルタイムでクラウドに反映される。安全管理者は職長や現場監督に連絡することなく、クラウド上のデータによって現場の状況が把握できることになる。
有用性は入力時だけでなく、その後のデータ処理でも効率化につながる。GENBAx点検で入力した点検状況は、リアルタイムでクラウド上に集約される。紙では面倒だった点検表の回覧や回収が不要となり、転記や分類、集計も必要なくなる。
点検実施の有無や件数、結果が自動集計されるので、対応が必要な点検箇所が容易に把握できる。安全性や環境面でも問題のある現場がひと目で分かるため、トラブル発生時の見逃しを防ぎ、即応体制も整えられる。
点検状況は、オンラインで関係者や部署に共有でき、元請けの担当者や安全衛生の責任者による多段階承認もオンライン上でいつでもどこでも完了。協力会社の多い建設現場で、点検の記録から最終的な電子承認までが一気通貫で効率化する。
加藤氏は今後の展開として、「現場の点検データを他社システムと連携させることを検討している」と語る。点検対象の機械や設備などをGENBAx点検に登録する際、他社サービスで管理しているデータをGENBAx点検で読み込むような機能だ。また、点検に関する連絡をやり取りする建設業に特化したチャットツールとの連携も計画している。
GENBAx点検はSaaSのため、利用者の要望も迅速に新機能として実装できる。その意味で、進化を続けるサービスといえるだろう。加藤氏は「常に最新のサービスを顧客に提供できるのは、GENBAx点検の特長だ」と話す。
GENBAx点検の利用は、現場ごとのサブスクリプションが基本となり、3現場以上であれば企業単位での契約も可能だという。また、導入前のお試しとなる無料トライアルも用意している。
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