建設現場では、始業前の建機、足場や分電盤などの設備、働く人の健康など幅広い項目のチェックを日々行っている。現状では紙の帳票(点検表)に記録しているため、管理や運用が手間となっている。SORABiTOの「GENBAx点検」は、紙ベースの安全点検業務をペーパーレス化するサービス。点検表の回覧や回収が不要になり、安全管理者の承認もその都度現場に確認することなくWeb上で完了する。
建機レンタルに関する各種サービスを提供しているSORABiTO(ソラビト)は、「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2025」で、建設現場の点検をスマホで行う「GENBAx点検」を展示した。安全点検の記録をペーパーレス化し、確認作業から管理までを効率化する。
紙の点検表による点検記録には欠点があり、特に建設現場のような屋外では顕著だった。雨が降れば濡れて破れやすくなり、強い風が吹けば、めくれたり、飛ばされたりする恐れもある。複数の建機や設備を点検する場合は、対象ごとに記録する内容が異なるため、用紙を変える必要がある。
SORABiTOのGENBAx点検は、毎日の点検をモバイル端末で完結させたサービスだ。クラウドで稼働するSaaSなので、Webブラウザ上で操作するため、スマートフォンやタブレット、PCなど機種やタイプを問わない。現場ではQRコードを読み取ってログインし、アプリをインストールする必要もない。協力会社や職人など、さまざまな所属の作業員が出入りする現場を想定して、誰でも手軽に利用できるサービスとなっている。
GENBAx点検では、点検対象ごとに帳票を切り替えするのも手間が掛からない。SORABiTO 建設ソリューション部 加藤智氏は、「現時点で、2025年6月に義務化された熱中症対策に対応した帳票も含め、点検対象別に50を超える数の帳票形式が用意されている。会社独自の点検表を運用していても、カスタマイズすることも可能だ」と説明する。
GENBAx点検は2024年4月30日にローンチしたサービスだが、技術の進歩や利用者の要望に応じて頻繁にサービスが拡充されている。熱中症対策の義務化に対応した帳票の追加はその一例だ。SaaSの特徴を生かし、新機能をスピーデーィに拡充できる点も、他のサービスとの差別化ポイントとなっている。
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