シャープは、建設機械の遠隔/自動操縦技術に関する実績を持つARAVと連携し、衛星通信を活用した遠隔操縦ソリューションを開発する。
シャープは2025年10月21日、ARAVと協業し、衛星通信を活用した建設機械の遠隔操縦ソリューションを開始すると発表した。既存のネットワーク環境が整備されていない現場でも建機を遠隔操縦できる仕組みを構築し、現場作業員の安全性確保や人手不足の解消を図る。
シャープはスマートフォン開発で培った設計や通信技術を応用し、高品質で高速通信が可能な衛星通信ユーザー端末を開発中だ。小型/軽量で船舶や自動車などのモビリティにも搭載できる。また、ARAVは建設機械向けの遠隔操縦や自動操縦技術に関する実績と複数のコア技術を有している。両社はこれらの技術を融合させ、建設現場のDXを加速させる新たなソリューションの早期開発を目指す。
両社は2026年春に、国内のテストフィールドで実証実験を行う予定だ。台湾から衛星通信を通じて、テストフィールドに設置した建設機械を遠隔操縦する。また、自動操縦による操作も試行し、通信の安定性や操作性を確認。これにより衛星通信の運用上の有効性や課題を検証する。
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