エバーブルーテクノロジーズは、除雪ドローンの遠隔操縦技術を応用した小型無人建設機「UGV-F11RC2」を2025年12月に発売する。ガソリンやオイル不要の電動駆動のため、静音性が高くCO2排出ゼロながら、不整地や斜面も走行する。法面整備や資材搬送、危険区域の現状確認などでの活用が期待される。
エバーブルーテクノロジーズは、除雪ドローンの遠隔操縦技術を応用した小型無人建設機「UGV-F11RC2」の販売を2025年12月から開始するのに先立ち、受注を開始した。不整地や法面にも強いマイクロ重機として、法面整備や資材搬送、倒木や土砂の除去、災害時の被災地偵察などの用途を見込む。
UGV-F11RC2は、4輪独立モーター(合計出力1000ワット)のAWD構成。独自のローリングリジッドフレームを用い、常に4輪が接地する。そのため、最大30度の斜面や200ミリの段差を乗り越えられる走破性を確保した。4輪ブレーキも装備しており、斜面でも確実に停止する。
ゼロターン旋回に対応するスキッドステア方式(左右輪の回転差による操舵)も採用し、最小旋回半径を0.5メートルに抑え、狭小地での作業にも適する。
駆動はDC24Vの電動方式で、最大速度は時速6キロ。フル充電時の稼働時間は約3時間(最高速度走行時)で、100V家庭用電源により6〜10時間で充電できる。
オプションとしては、小規模除雪や土砂整地用のブレード、高機能コントローラー、FPVカメラも提供する。ブレード装着時は、小規模な除雪や土砂の押し出し、平坦化などが可能になる。高機能コントローラーとFPVカメラの組み合わせで、遠隔からの偵察や危険エリアでの作業にも応えられるようになる。
本体サイズは1.0×0.7×0.5メートルで、重量は約90キロ。コントローラー、充電器、荷台が付属する。価格はオープン(詳細は別途発表とのこと)。
エバーブルーテクノロジーズは、北海道をはじめ豪雪地帯での重労働の雪かきの負担を軽減するため除雪ドローンを開発し、無人で遠隔操作による安全な除雪作業を実現してきた。導入先の現場では、「除雪以外にも使用したい」という声が多く寄せられ、より幅広い現場に適応するように進化したUGV-F11RC2を開発するに至った。
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