長谷工コーポレーションとスパイダープラスは「外壁タイル接着率判定システム」をバージョンアップした。AIを活用した画像解析機能を採用し、適用範囲を拡大。今後、スパイダープラスを通じて新システムを外販する計画だ。
長谷工コーポレーションは2025年9月17日、スパイダープラスと共同で、「外壁タイル接着率判定システム」をバージョンアップしたと発表した。長谷工コーポレーションと東京大学松尾研究室発スタートアップAthena Technologiesが共同開発したAIを活用した画像解析機能を採用し、従来困難だったタイルと接着剤が同系色の場合の判定精度が向上した。
新バージョンでは、画像のどこに何があるのかを識別し、事前に定義した区分に分割できるAI画像認識技術「セグメンテーションモデル」を活用。iPhoneカメラを使用してタイル裏面を撮影し、測定範囲を指定するだけで、色彩に関係なく接着率の算出と均等な接着の判別、合否判定が可能。従来同様、現場での検査/記録が即時に実施でき、事務所での検査記録の自動作成も可能。外壁タイル施工の検査業務全体の約65%(約12時間)を削減できる。
長谷工コーポレーションは2018年からスパイダープラスの建設DXツール「SPIDERPLUS」を導入。図面や工事写真の管理、安全パトロール、各種検査に活用している。2023年からは外壁タイルの施工の検査精度と業務効率化を目的に、接着率判定システムの本格運用を開始している。
今回のバージョンアップにより、システムによる接着率判定の適用範囲が拡大した。今後、スパイダープラスを通じて新システムを外販する計画だ。
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