また、別の導入現場の東京外環自動車道のフルジャンクション化工事では、ランプ8本のうち6本が供用中で近接する構造物や埋設管もあり、厳密な管理が求められている。プロジェクトの安全や品質などの課題に対し、関係者間の意思疎通や情報共有を円滑に行うためにKOLC+を採用した。
発注者との定例会議で統合アプリを活用した工程説明を行うと、従来と比較して現場の全体像がつかみ易く、過去の工事実積の把握や将来の現場状況のイメージが容易にできるようになり、導入前よりも議論が活性化した。現在は、BIM/CIMモデルに点群データや属性情報を出来形、または管理書類として付与したり、外部参照のフォルダリンクで工事記録として残したりする取り組みも試行している。
土木企画室 DX戦略部 デジタルコンストラクショングループ長はKOLC+について、「さまざまな構造物や地形を3Dモデルや点群データで再現し、共通座標を与えてKOLC+上で統合することで、Webブラウザ上でデータ共有ができる。さらにセンサーやカメラといった現場をモニタリングしているデバイスと連携させ、施工現場のデジタルツインを構成できることも特長だ。3Dモデルがあるだけでは実現出来ない、施工管理のデジタル化を実現するための欠かせないツールになっている。全国展開を通じて、土木部門のDXを実現していく」とコメントを寄せる。
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