竹中土木は、遠隔地から岩検ハンマーの触感的判断が行える遠隔岩判定システムを開発した。作業者の安全性を確保しながら、従来の打撃検査と近い感覚で岩盤の硬軟を把握可能だ。
竹中土木は「Construction Xross 建設技術展2025関東」(会期:2025年11月19〜20日、サンシャインシティ展示ホール)に、力触覚フィードバック技術を利用して岩検ハンマー打撃時の感覚を再現し、遠隔地から岩判定が行える新技術を出展した。切羽への近接作業を不要とし、作業者の安全確保につながる技術だ。
新技術は加賀電子、モーションリブと共同開発した。操縦側(Leader)と切羽側(Follower)の2つのシステムから成り、反力や速度、変位といった物理パラメータをリアルタイムに検出/同期することで、遠隔側の触覚を操縦型に再現する。操縦者が岩盤の硬さや表面性状を遠隔で感知できるため、熟練技能者が危険性のある現場に立ち入らずに済む。
岩判定には画像判定や音解析などの手法も利用されているが、学習データや現場の状況などにより品質にばらつきが生じるケースもある。竹中土木では岩判定での接触時の感触を重視し、触覚情報を直接取得する接触型でのアプローチを試みた。
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